秋のお庭を彩る、おすすめの夏植え球根4つ。
暑い夏もおわり、涼しくなり始める秋は外で過ごすのが楽しい季節です。
外で過ごすとき、庭にきれいな花が咲いていると心が和みますよね。今回は秋の庭を彩るおすすめの夏植え球根を4つ紹介します。
リコリス
リコリスは秋になると田んぼのあぜ道などに咲く「彼岸花」の仲間で、薄いピンクの花弁に薄紫色の筋が入った優美な花が特徴です。
植え付けの時期は7~8月ごろ、やや湿り気がある水はけのよい土壌を好みます。
鉢植えにするときは地表すれすれに植え、表面の土が乾いたら水を与えてください。地植えするときは球根の高さ一個分の深さに植えましょう。地植えの場合は水をやる必要はありません。リン酸やカリの成分を含む肥料を少量与えると球根がよく太り花つきがよくなります。窒素分が多い肥料は葉ばかりが茂って花がつきにくくなりますので、おすすめしません。
寒さに強いため、数年間は植えたまま放っておいても時期になると花を咲かせます。
ネリネ
ネリネはリコリス同様、彼岸花の仲間です。花の付き方や形もよく似ていますが、ネリネの花はリコリスに比べるとやや小ぶりで雄しべが短いのが特徴です。花の色はピンク、白、紫、赤、オレンジなどがあるほか、2色が混ざった物などもあり、見た目も鮮やかに秋の庭を彩ってくれます。
ネリネの植え付け時期は球根の休眠が終わる8月下旬から9月ごろ、水はけのよい土に球根が1/3埋まる程度に浅く植え付けします。植え付けた後すぐに水とやると土が湿って球根が腐る原因になるため、先に土を湿らせてから植え付けを行うとよいでしょう。
地植えも可能ですが、水に弱いので場所移動がしやすい鉢植えがおすすめです。もともと雨が少ないやせた土地の植物なので、肥料をやる必要もなく放置気味に育てても十分育ちます。
やや寒さに弱いので、鉢植えの場合は屋内で越冬させるとよいでしょう。数年ほど植えっぱなしにしていると球根が育ち、花がたくさんつくようになります。
サフラン
紫の花と赤い雄しべが特徴のサフランは、染料にもなることで有名なクロッカスの仲間です。日当たりの良い場所を好み、寒さにとても強い植物ですが高温多湿には弱いため、植え付けは気温が下がり始める9月ごろが適しています。地植えでも、鉢植えでも育てることができますが、時間帯や季節によって涼しい場所に移動できる鉢植えがおすすめです。鉢植えの場合は球根一個分の深さ、地植えの場合は球根二個分の深さと、やや深めに植えてください。浅く植えると花つきが悪くなります。
花が咲いたらすぐに雄しべを抜き取ってキッチンペーパーなどに載せて乾かしておきましょう。カレー用のご飯など、料理の着色や風味づけに利用できます。
コルチカム
コルチカムは「イヌサフラン」とも呼ばれる、土や水がなくても球根から直接花を咲かせるという特徴があります。鉢植えでも地植えでも育てることができます。
植え付けから開花までの期間が大変短く、植え付け時期は9~10月ごろ、開花期は9月中旬~11月頃となっています。寒さにも暑さにも強く、土の質もそれほど選びません。日当たりと水はけがよい土を好みます。
やや深めに植えて土が乾いたら水をやる程度でも育ちます。
「イヌサフラン」と呼ばれてはいますが、サフランとは別種の植物で雄しべを料理などに使えることはできません。毒がありますので、食べないよう注意しましょう。
まとめ
球根の魅力は、雨などで腐らないよう注意していれば数年間楽しむことができることです。開花期の異なる球根植物と組み合わせて植えておけば、いつでも花でいっぱいの庭を少ない手間で楽しむことができますので、おすすめします。