一覧に戻る

コンパニオンプランツとしての春菊の育て方と苦味を抑えた食べ方2つ。

鍋物やおひたしなどに最適な春菊は単体で植えてもよいですが、その独特な香りが虫よけ効果を持っていることから「コンパニオンプランツ」として利用されることが多い野菜です。

なかでも、ブロッコリーやカリフラワー、キャベツ、大根といったアブラナ科の植物とは相性がよく、一緒に植えることで害虫被害に遭いやすいアブラナ科の作物を守ることができます。

今回は春菊の育て方と、苦みを抑えた春菊の食べ方を紹介します。

春菊の種類と育て方

春菊は葉の形によって「大葉」「中葉」「小葉」の三種類に分けることができます。大葉は葉に切れ込みが少なく肉厚で柔らかく甘みがあります。苦みが少ないので生食にも適しており、「春菊は少し苦手」という方でも食べやすい種類です。

中葉はスーパーなどでも見かけるポピュラーな春菊で、根元から側枝がたくさん出る「株張り型」と、茎が伸びやすい「立性型」があります。株張り型は株ごと引き抜いて収穫、立性型は摘み取って収穫するのに適しています。コンパニオンプランツとして植えるならコンパクトに育てやすい立性型がおすすめです。

小葉は柔らかくて香りがよい反面、収穫量が少なく花が咲きやすいためあまり栽培されず市場にはほとんど出回っていません。食べてみたいという方は挑戦してみてもよいでしょう。

 

【育て方】

春菊は苗を作って植え替えするよりも直播が適しています。発芽率があまり良くないので、一つの植え穴に5粒程度まいてください。発芽のために光を必要とするため、土は種が隠れる程度にごく薄く被せます。発芽するまでは乾燥しないよう、毎日欠かさず水を与えましょう。

芽が出て葉が込み合ってきたら1回目の間引きと土寄せ、本葉が3~4枚になったら2回目の間引きを行います。1回目の間引きは手で引き抜きますが、2回目の間引きはハサミを使って株元からカットします。間引いたものは食べることができます。

また、摘芯をして脇芽を増やせば収穫量がアップしますが、コンパクトに育てたい場合は摘芯をしないという選択肢もあります。

コンパニオンプランツとして育てる場合、追肥のタイミングはメインの作物と同じになります。

収穫の目安は背丈が20〜30センチになったころです。花が咲く前に収穫しましょう。

苦みを抑えた食べ方

虫よけのために育てたは良いものの、苦みが苦手で食べづらいという方は苦みを抑えた調理法を試してみてはいかがでしょうか。

 

【生で食べる】

春菊は苦いというイメージがある野菜ですが、春菊の苦みは加熱することで出るという特徴があります。加熱時間が長くなるほど苦みが出てしまうので、苦みを抑えるには生で食べるのが最もよい方法といえます。

サラダなど、生のまま食べられるのは収穫したての新鮮な春菊ならではです。「生の方がクセが強そう」というイメージがあるかもしれませんが、ぜひ挑戦してください。

 

【茎と葉を分けてから加熱する】

春菊の苦み成分は茎にはなく葉の部分にあります。加熱するときは予め茎と葉の部分を分けておき、火が通りにくい茎を先に加熱し、しっかり火が通ってから葉を加えて10~20秒程度サッと加熱するとよいでしょう。

まとめ

収穫した春菊は濡らしたキッチンペーパーで包んだ後ポリ袋に入れ、冷蔵庫の中に立てておくか、加熱してから冷凍しておくと保存できます。スティック春菊、サラダ春菊などの品種もありますので、好みの春菊を探して色々育ててみてはいかがでしょうか。

 

そのほかの「よくある質問」はこちら