秋が植え付け期のソラマメ(空豆)の育て方について。
秋に植え付けて翌年の春から初夏にかけて収穫を行うソラマメは、生育期間が長いことから初心者には難しいというイメージがありますが、管理さえしっかり行えば十分な収穫が期待できる野菜です。
美しい花を咲かせるため、見た目も楽しめるだけではなく、プランターで育てられるので、ベランダ栽培も可能です。
土づくり・種まき・植え付け
ソラマメは種からでも苗からでも育てることができます。少ない株を育てたいときや、初めて育てる場合は苗からの栽培がおすすめです。
また、種から育てる場合は、直まきでもポットまきでもよいですが、種まきの直後は鳥に食べられやすいため、ポットまきにして安全な場所で育てるか、種をまいた後に不織布などをかけておく必要があります。種まき後の管理のしやすさを考慮すると、ポットまきがおすすめです。
花期に寒さに当たると枯れることがあるため、種まきや植え付けは花期を考慮して行います。関東より西の地域では10~11月、関東より北側の地域では2~3月が適期です。
土は、保水性と排水性のよい中性~弱アルカリ性のを使います。連作を嫌うため、畑に植える場合は直前にマメ科の植物を植えていない場所を選んでください。
プランターやコンテナを使う場合は、市販の培養土を使うとよいでしょう。株が大きくなるため、横幅35cm以上、深さ30cm以上の容器を使ってください。
種は40~50cm間隔に空けた植穴やポットに2~3粒ずつ植えます。黒い筋を下向きに、土から種が少し露出する程度の浅植えにします。
本葉が2~3枚になったら植え付けのタイミングです。
収穫までの管理方法
ソラマメはやや乾燥した環境を好むため、プランター栽培の場合は土の表面が乾いてから、地植えの場合は雨が降らない日が続いたら水をやる程度で問題ありません。
秋から冬は気温が低いため株はほとんど成長しないため、冬越しの防寒対策以外の作業はありません。
防寒は風除けと敷き藁などで行います。プランターの場合、屋内に取り込むこともできますが、ある程度寒さに当てないと花がつかなくなるので注意してください。
春になると気温が上がって株の成長が進みます。草丈が30cmほどになったら敷き藁を一旦どかして追肥を行い、藁をかけ直しておきます。
草丈が40cmくらいになったら枝が6~7本になるよう整枝して株元に土を寄せてください。草丈70cmほどになったら枝先10~15cmほどで摘芯し、株が倒れないよう支柱を立てて紐で囲うなどしましょう。
収穫
花が咲き終わってから30~40日後、上に向かってついていたサヤが下向きになり、産毛が取れて色が濃くなってきたら収穫のタイミングです。収穫が遅れると豆が硬くなるので注意してください。
アブラムシ対策
ソラマメはアブラムシの被害に遭いやすい作物です。アブラムシはモザイク病などさまざまな病気を媒介するため、ソラマメを守るためにもアブラムシ対策をしっかり行い、万が一アブラムシがついた時は早めに駆除しましょう。
まとめ
ソラマメは、害虫対策や防寒対策などの必要はあるものの、追肥や水やりなどの手間は少なく、ほとんど放任でもある程度の収穫が見込めます。プランターや地植えなど好みのスタイルで育てられるので、ぜひチャレンジしてください。