玉ねぎの種まき、苗の植え付けの際の注意点には何がありますか?
炒め物や汁もの、煮物など様々な料理に活躍する玉ねぎは、成長速度が遅いだけではなく、苗を植え付ける時期によって収穫できる球の大きさが変わるため、育てるのが難しいといわれています。
しかし、植え付けた後の管理は比較的簡単なので、コツをつかめば大きな玉ねぎをたくさん収穫できます。
玉ねぎの種まき、苗の植え付けの際にはどのようなことに注意すればよいのでしょうか。
種まきの注意点
玉ねぎはホームセンターなどで購入した苗を植え付けて育てることもできますが、たくさん育てたいというときは種から育てたほうが安くすみます。
一般的にはセルトレイなどで苗を育て、ある程度育ったら畑などに植え付けます。
【蒔き時は植え付け時期から逆算する】
玉ねぎは苗を植え付けるタイミングによってその後の成長が決まります。そのため、成長に最適な時期に苗を植え付けできるよう、植え付け時期から逆算して種まきを行わなくてはなりません。
玉ねぎには「超極早生」「極早生」「早生」「中生(中晩生)」「晩生」があり、それぞれ、植え付けの2か月程度前に種まきを行います。
「超極早生」「極早生」「早生」は植え付け時期が11月上旬ごろなので種まきは9月上旬を目安に品種や地域に合わせて蒔き時を決めます、「中生」は11月下旬から12月上旬に植え付けを行うため、9月中旬~9月下旬に種を蒔くとよいでしょう。
また、「晩生」の品種は寒冷地向けの品種で、春に種まきを行います。
蒔く時期が遅いと植え付け時期までに苗が育たずタイミングを逃してしまうので注意してください。
【土は薄く被せる】
長ネギや葉ネギといった一般的なネギはやや深めに種を植えますが、玉ねぎの種はあまり深く植えず、浅く植えて土を薄く被せる程度にしてください。土を厚く被せると発芽しにくくなります。
【発芽前はしっかり水やり】
発芽前は土が乾燥しないようしっかり水やりをしましょう。特に、種まきの時期が早い「超極早生」「極早生」は気温がまだ高い時期に種をまくため、水切れに注意が必要です。
苗の植え付けの際の注意点
種まきから2か月程度たったら苗の植え付けを行います。畑の場合は高さ10cm程度の畝をたて、黒マルチをかけておきます。植穴の間隔は15~20cm程度です。
種まきのタイミングがわからない、確実に収穫したいというときは種から育てるのではなく、園芸店などに売られている苗を購入するほうがよいでしょう。購入した苗を使用すると、種から育てたときよりも収穫時期が少し早くなります。
【植え付けの時期を守る】
玉ねぎは、苗の植え付けが早すぎると分球や裂球を起こしてしまいますが、遅すぎると生育が遅れて球が大きく育ちません。植え付けの時期が早すぎたり遅すぎたりしないよう、時期をしっかり守りましょう。
【深く植えすぎないよう注意する】
苗を植え付けが浅いと球が大きく育ちにくくなりますが、深く植えすぎるとべと病や苗立ち枯れ病、灰色カビ病、灰色腐敗病などの病気にかかりやすくなります。
植え付けの深さは3cm程度を目安にしましょう。
まとめ
栽培期間が長く、種まきや苗の植え付けのタイミングが厳重な玉ねぎは、初心者には栽培が難しいと感じられるかもしれません。
しかし、植え付け時期さえ注意すればある程度の収穫が見込める野菜ですので、家庭菜園に自信がついてきたらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。