苗から始めるヒヤシンスの育て方のポイントと増やし方(分球)について。
ヒヤシンスといえば「球根から育てる」というイメージがありますが、ヒヤシンスの球根の植え付け時期は10~11月ごろと意外に早く、植えようと思ったときには時期が過ぎているということも珍しくありません。
タイミングを逃したら次のシーズンまで待たなくてはならないと思うかもしれませんが、3月ごろになると園芸店やホームセンターに芽出し球根という形で販売され始めるため、苗から育てて花を楽しむことができます。
今回は、ヒヤシンスを苗から育てる際のポイントと、ヒヤシンスの増やし方をご紹介します。
育て方のポイント
ヒヤシンスは地植えはもちろん水耕栽培も可能です。球根から育てないと水耕栽培は難しいのではないかと思うかもしれませんが、ヒヤシンスは苗からでも水耕栽培が可能です。
【地植え】
植え付けの一週間ほど前に土作りをしておきます。ポットよりも一回りほど大きな穴に苗を植え、たっぷり水を与えます。地植えの場合、根が定着した後は基本的に水やりする必要はありません。
球根の中に栄養を蓄えているため肥料はあまり必要ありませんが、養分が不足すると花つきが悪くなったり病気にかかったりします。花が咲くまでは10日に一度程度液肥を与え、花が咲いたら肥料をやめてください。
【水耕栽培】
苗をポットから取り出し、土をほぐすようにして優しく土を落とします。ある程度土が取れたら、今度は根を水に浸けて、揺するようにして洗います。球根を濡らさず、できるだけ根を傷めないよう注意してください。
水耕栽培の容器に水を入れ、根が1/2~1/3程度浸かるようセットすれば完了です。水換えは、1週間に1回程度でいいです。
【花がらを摘む】
ヒヤシンスは一つの株にたくさんの小花がつきますが、全ての花が同時に開花するわけではありません。地植えでも水耕栽培でも、開花期中に咲き終わった花があればそのままにせず摘み取るようにしましょう。花茎を残した状態で花房だけを摘みとってください。
【花が終わったら】
地植えの場合、植えっぱなしでも3~4年は花が咲きます。
水耕栽培の場合は基本的に1年だけとなるため球根は廃棄しますが、土に植えてみてもよいでしょう。翌年に花が咲くかもしれません。
ヒヤシンスの増やし方
ヒヤシンスはそのままの状態ではほとんど分球しないため、増やしたい場合は人工的に分球をうながす必要があります。
【手順】
1:花が終わって葉が枯れる5~6月頃に球根を掘り上げる
2:ネットなどに入れて1か月程度陰干しする
3:ナイフなどを使って球根の底部に浅い切れ込みを入れる
4:球根を逆さした状態でネットなどにいれ、乾燥させる
秋ごろには小球ができますので、そのまま植え付けてください。
まとめ
ヒヤシンスは水やりや施肥などの手間がかからず初心者にも育てやすい植物です。球根から育てた場合、芽が出なかったり花が咲かなかったりすることがありますが、苗から育てれば簡単に花を咲かせることができますので、ぜひ挑戦してください。