胡蝶蘭をもらったが、花が終わったら寂しい感じに。もう一度花を咲かせることはできる?
開店祝いや新築祝いなどでもらうことがある胡蝶蘭は、花もちが良く長く楽しめる一方、花が終わると長い茎だけが残ってなんだか寂しい感じになってしまいます。
花が終わったら処分するという方も少なくありませんが、胡蝶蘭はとても寿命が長い植物で、花後の管理が良ければもう一度花を咲かせることができます。
今回は、胡蝶蘭をもう一度楽しむための管理方法を紹介します。
二番花を楽しむ場合
胡蝶蘭の花をもう一度咲かせる方法には、株を休ませて翌年に咲かせる方法と、二番花を楽しむ方法があります。
二番花を楽しみたい場合、花がまだ残っているうちに、茎の根元から3節目の2cmほど上をカットしてください。株が健康な状態で気温が20度以上に保たれた場所であれば、節の部分から新しい芽が出て数カ月後に二番花を咲かせます。
ただし、二番花を咲かせると株に大きな負担がかかって、翌年に花を咲かせることができなくなります。また、二番花は一番花よりも数が少なく、株の状態などによっては花が咲かない可能性もあります。
翌年の花を楽しむ場合
年内に花を二回楽しむのではなく、翌年に花を咲かせたいという場合は、花が完全に終わる前に茎を根元からカットして株を休めてください。花が全て終わってからカットしてもよいですが、花をつけている期間が長いほど株に負担がかかり、翌年に花を咲かせにくくなります。
植え替えと管理
小型品種のなかには一つの株から複数の茎が出るものがありますが、通常、胡蝶蘭は一株から一本しか茎が出ません。ギフトなどの胡蝶蘭は一つの株から茎が複数伸びているように見えますが、実際は複数の株を寄せ植えにしています。そのままの状態だと根詰まりを起こして枯れてしまうため、花をもう一度咲かせたい場合は一鉢に一株になるよう植え替える必要があります。
植え替えの適期は4月から6月ですが、茎を切り取ったら時期に関係なくできるだけ早く植え替えを行ってください。寄せ植え状態のまま適期を待っていると、時期が来る前に株が枯れる可能性が高いです。
【植え替え方法】
事前にミズゴケを半日程度水に浸しておき、使用する鉢に防虫網などを入れておきます。ハサミやピンセットなどは消毒しておきましょう。
1:支柱についているテープなどを切り取り、支柱の根元を抑えながらゆっくり引き抜く
2:株を鉢から取り出し、ポリポットに入っている場合は、根などを傷つけないよう注意しながらポリポットを切り開く
3:根を傷つけないよう注意しながら株を分ける。黒くなった根や傷んだミズゴケがあればハサミなどで取り除く
4:古いミズゴケを取り除くために根鉢を壊した場合、新しいミズゴケを丸め、ミズゴケの玉を根が包み込んだような状態にする
5:根の周りをミズゴケで包み、鉢より少し大きめになるくらい巻く
6:株をねじるようにしながら鉢に入れ、ピンセットなどを使って隙間にミズゴケを詰め、株が鉢から抜けないようにする
【植え替え後の管理】
春から秋は風通しが良い屋外の日陰、冬は屋内の日中と夜間の気温差が少ない場所に置いて管理します。
植え替え直後から10日程度は水やりを控え、しっかり根付いたあとはミズゴケが完全に乾いたタイミングにたっぷりと水を与えてください。
まとめ
胡蝶蘭は気温や湿度などの環境が合っていないと枯れてしまったり、品種によっては花が咲きにくいことがありますが、頻繁に水やりをする必要がなく、枝の剪定などもしなくてよいため、管理は比較的簡単です。ギフトなどでもらったときは、二度咲きに挑戦してみてはいかがでしょうか。