正月の玄関を彩る葉牡丹の種類や選び方。正月が過ぎてからの管理方法は?
黄色や紫、緑などの葉が牡丹の花のように見える葉牡丹は、花が少ない冬を彩る鑑賞用の植物として江戸時代のころから親しまれてきました。
正月の玄関を飾る花として親しまれてきた葉牡丹ですが、現在は冬の寄せ植えとして楽しまれるほか、駅や公園の花壇に植えられるなど正月飾り以外にも利用されています。
今回は、冬を彩る葉牡丹の種類や選び方、正月が過ぎた後の管理方法を紹介します。
葉牡丹の種類
葉牡丹は観賞用として古くから品種改良がおこなわれており、色は緑とピンク、白、薄い黄色、紫のほか、黒みの強い暗緑色などがあり、大きさは直径数センチの小型から数十センチの大型まであるなどバリエーションに富んでいます。
葉の形はバラの花弁のような「丸系」、白菜の葉のように縮れた「ちりめん系」、菊の葉のように切り込みが入った「切り葉系」、切り葉系よりさらに細かな切り込みが入った「フリンジ系」があります。作られた
場所に由来して「東京丸葉系」「名古屋ちりめん系」「大阪丸葉系」「サンゴ系」と呼ぶこともあります。サンゴ系はロシアから渡ってきた種類です。
葉牡丹の選び方
葉牡丹は種から育てることもできますが、難易度が高いため秋~晩秋にかけて売り出される苗を購入して育てるのが一般的です。冬の間はほとんど成長しないため、購入するときは希望する大きさや色に合わせ、見た目が美しいものを選ぶようにしましょう。
株元がしっかりして色ツヤの良い葉が密につき、中心部の色が鮮明なものが良い葉牡丹です。
正月が過ぎてからの管理
葉牡丹はキャベツや白菜と同じアブラナ科の植物であるため、気温が高い春になるとトウが立って黄色い菜の花を咲かせます。その頃まではほとんど成長しないため、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えるだけです。地植えの場合は水やりも必要ありません。
花茎を切ると新しい枝が伸び始めます。そのまま夏越しができれば伸びた枝の先に葉ができ、一つの株から複数の葉牡丹が伸びた「踊り葉牡丹」として翌シーズンも楽しむことができます。花をそのままにしておくと株が疲れて枯れてしまうため、踊り葉牡丹にする場合は花が咲く前か、花が咲いたらすぐに花茎を切り取りましょう。
植え替えが必要な場合は3月から4月頃がおすすめです。葉牡丹は植え替えをあまり好まないので、地植えする場合は植える場所を慎重に選びましょう。水はけのよい土と日当たりの良い場所を好みます。
霜に当たると傷むため、冬場は屋内に取り込むか、風や霜が当たらない場所に置いてください。冬の間は肥料は必要ありませんが、踊り葉牡丹に挑戦する場合は春に施肥を行います。
アブラムシなどの被害に遭いやすいため、薬剤などを使って防除しましょう。
まとめ
葉牡丹は管理が簡単な植物なので初心者でも簡単に育てることができます。多年草なので上手に管理すれば三年程度楽しむことができるだけではなく、種を取って増やすこともできるので、正月を過ぎたあとも栽培を楽しんでみてはいかがでしょうか。