一度植えたら10年収穫できる?!アスパラガスの栽培ポイント・病害虫対策について。
アスパラガスは春から秋にかけて伸びた新しい芽(正確には茎)を収穫して食べる野菜です。一度植えたら10年収穫できるといわれるほど息の長い野菜で、草丈1.5メートルほどにまで成長することから、畑でないと育てられないイメージがありますが、深さが20センチ以上あればプランターでも栽培できます。
今回は、おいしいアスパラガスを長く収穫するための栽培ポイントと病害虫対策についてご紹介します。
アスパラガス栽培のポイント
アスパラガスは根に蓄えた養分を使い、春から夏にかけて新しい芽を出します。そのため、長くたくさん収穫するためには、株を充実させて根をしっかり育てることが重要となります。
【収穫は三年目から】
アスパラガスを種や小苗から育てる場合、種まきや植え付けから二年程度は株を大きく成長させる期間です。この育成期間中に収穫を行うと株が充実せず、後の収穫量が減る原因になるため、収穫を控えましょう。
すぐに収穫を楽しみたいという場合は、数年程度育てた状態で販売されている「大苗」を使うとよいでしょう。
【収穫しすぎない】
アスパラガスを翌年以降も収穫するためには、夏の間に株をしっかり成長させて根に養分を蓄える必要があります。春に芽を収穫しすぎると茎が少なくなって株が充実せず、根に栄養を蓄えられなくなりますので、翌年以降のためにも収穫しすぎないようにしましょう。
【支柱を立てる】
アスパラガスは成長すると草丈1メートル以上に伸びますが、茎が細いため強風などで株が倒れたり折れたりすることがあります。支柱を立てて株が倒れないよう対策をしましょう。
【冬は株を休ませる】
秋から冬にかけて茎葉が黄色くなってきたら、根元から刈り取って株を休ませましょう。黄色くなった茎葉を残しているとせっかく貯めた栄養を消費してしまうだけではなく、病気にかかって枯れる可能性があります。
【乾燥に注意】
アスパラガスは乾燥に弱く、極端に乾燥すると根が弱って生育が悪くなります。敷き藁などを使って乾燥を防ぎ、冬でも適宜水やりを行いましょう。
アスパラガスの病害虫対策
アスパラガスで特に注意したいのが、茎に褐色の半円ができ、悪化すると株ごと枯れてしまう「茎枯れ病」です。土中のカビが原因で起こる病気で、雨や泥はねなどから感染します。マルチや敷き藁、雨よけなどで泥はねを防ぎましょう。万が一感染したときは、できるだけ早期に除去し、空気感染を防ぐため焼却などして処分してください。
また、斑点病や紫紋羽病にもかかりやすいので、風通しを良くして茎が混みいらないように注意しましょう。
ジュウシホシクビナガハムシ、ネギアザミウマ、ハスモンヨトウ、 ヨモギエダシャク、アブラムシ、カメムシなどの被害に遭いやすいため、防虫ネットの使用がおすすめです。
また、害虫が発生したときは薬剤を散布したり捕殺したりして被害を最小限にとどめましょう。
まとめ
おいしいアスパラガスを長期間、たくさん収穫するためには株を充実させて根に養分を蓄えることと、病害虫対策をしっかり行うことが重要です。育て方は基本的に毎年同じですので、一度コツをつかめば比較的簡単に育てることができます。