人気の中国野菜、チンゲン菜の育て方と家庭菜園やプランター栽培におすすめの品種3つ。
炒め物やスープなどに活躍するチンゲン菜は、1972年の日中国交回復以降に普及した中国野菜で、おもに春や秋に種をまいて栽培します。
今回はチンゲン菜の基本的な育て方と、家庭菜園やプランター栽培向けの品種を紹介します。
チンゲン菜の育て方
チンゲン菜の発芽適温は20~25度、生育適温は15~20度ですが、寒さや暑さに強いため、品種や地域などによっては一年中栽培可能です。特に、屋内やビニールハウスで育てるなら何月でも種まきが可能です。
屋外で育てる場合、3月から10月まで種まきができますが、夏は病気や虫の被害に遭いやすいため、一般的には春か秋に種をまきます。
【土と種まき】
チンゲン菜は水はけのよい土を好み、極端に酸性やアルカリ性に偏った土を嫌います。露地栽培の場合は、種をまく2週間くらい前に苦土石灰をまいて土を中性にし、種まき1週間前に元肥を施してから高さ10~15センチのうねを立てておきます。プランターを使って育てる場合は、市販の野菜用の土を使うと便利です。
種は、表面をならした土に深さ1センチ程度の溝を作って筋まきします。まき筋を複数作る場合、畑なら20センチ、プランターなら10センチを目安に間隔を開けてください。ミニチンゲン菜の場合は10センチ間隔で構いません。
2センチ間隔で一粒ずつ種をまいたあと、薄く土をかけて軽く抑え、水をたっぷり与えましょう。
【間引き】
本葉1~2枚になったら株間が3~4センチ、本葉3〜4枚のときに株間6〜8センチ、本葉5~6枚のときに株間15センチ程度になるよう間引きます。ミニチンゲン菜の場合、最後の段階での株間は10センチ程度が目安です。
【水と肥料】
発芽までは毎日水やりを行い、発芽後は土が乾かない程度に水やりをします。過湿にならないよう注意してください。
肥料は二回目の間引きのあと、条間に肥料をまいて軽く耕し、株元に軽く土寄せして与えます。その後は、葉の色が薄いと感じたらもう一度肥料を与えてください。
【収穫】
草丈が15センチ以上に育ったら収穫の時期です。ハサミなどを使って株ごと収穫してもよいですが、外側の葉から必要なだけ摘み取っていく方法であれば、長く収穫を楽しめます。春まきの場合は、小ぶりでもトウ立ちする前に収穫してください。
【育て方のポイント】
チンゲン菜は害虫の被害を受けやすいため、栽培初期から防虫ネットをかけて害虫対策をしておくとよいでしょう。
株間が混みあっていると株元の成長が阻害されるため、きちんと間引きを行うだけではなく、雑草を小まめに取り除くようにしましょう。
チンゲン菜の品種
チンゲン菜には一般的なサイズの品種とミニ品種があります。プランター栽培の場合は、ミニ品種がおすすめです。春まきの場合は特に、トウ立ちしにくい品種を選ぶとよいでしょう。
おすすめの品種は以下の通りです。
・涼武…暑さ寒さに強く育てやすい品種です。ミニ品種ではありませんが、立性なのでプランター栽培にも向いています。
・青帝…生育旺盛な早生品種で、トウ立ちが遅く低温下でもよく育ちます。初心者でも育てやすく食味も優れています。
・シャオパオ…発芽から20~30日で収穫できる極早生のミニチンゲン菜です。コンパクトに育てられるため、プランター栽培におすすめです。
まとめ
チンゲン菜は、間引きと害虫対策をしっかり行い、乾燥と過湿に注意していれば、初心者でも育てやすい野菜です。直まきはもちろん、プランターでも育てられるので、栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。