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二つの意味がある?!冬に咲く寒菊の品種と育て方について

菊はその美しさや花もちのよさ、香り、その丈夫さから愛されており、日本の国花にもなっている花です。
園芸品種の数も多く、春に咲く品種、秋に咲く品種、冬に咲く品種など開花期も様々です。
今回は、菊の中でも「寒菊」と呼ばれる菊についてご紹介します。

 

寒菊とは

寒菊とは、広い意味では12月から1月にかけて花を咲かせる菊のことで、狭い意味ではアブラギクという原種の菊から作られた園芸品種のことを指します。
ホームセンターなどで「寒菊」という名前で販売されているのはこの園芸品種の寒菊であることが多いようです。
広い意味での寒菊は、品種の寒菊と区別するために「寒咲き」「冬咲き」と呼ぶこともあります。大きさ、色、咲き方の種類が豊富で、クリスマスやお正月を彩る花として人気があります。

 

寒菊の品種

寒菊の品種は、大きく分けて「大菊」「小菊」「八重菊」「スプレー菊」「ポンポン菊」「変わり菊」に分けられます。

 

【大菊】
見ごたえのある一輪咲きの大菊は、格調高い印象がありお正月を飾るのにピッタリな菊です。
品種…寒歌姫、金王冠、冬世界など

 

【小菊】
飾りやすい大きさで日常使いに最適な小菊は、栽培がしやすく色のバリエーションが豊富なため、初心者でも楽しんで育てることができます。
品種…立冬、寒桜、冬月など

 

【八重菊】
八重菊は花弁が多く中央がこんもり盛り上がった姿が愛らしい種類です。ビビッドな色の品種が多く、冬を鮮やかに彩ってくれます。
品種…春の光、紅正月、こまどりなど

 

【スプレー菊】
スプレー菊はコスモスのようなすっきりとした姿が特徴の菊です。鮮やかな色の品種が多く、上品な中にも明るく元気な印象があります。
品種…ソナタ、ポエム、カルメンなど

 

【ポンポン菊】
ポンポン菊は毬のような形が愛らしい菊で「ポンポンマム」とも呼ばれます。洋風のイメージがあり、クリスマスなどに最適です。
品種…ミンストレールシリーズ、スザンヌなど

【変わり菊】
管状花咲きやスプーン咲きなど形が特徴的な種類です。
品種…ジャパネリンイエロー、黒騎士など

 

寒菊の育て方

寒菊は苗から育てるのが一般的です。植え付け時期は6月から7月頃。日当たりのよい環境を好み、地植えはもちろん鉢やプランターでも栽培できます。水はけがよく栄養分が豊富な土を好みますので元肥はしっかり施しておきます。市販の菊用培養土を使ってもよいでしょう。

植え付けから14日後くらいに置き肥を行い、その後はつぼみができるころまで一か月おきに追加していきます。つぼみが出来た後は即効性のある液体肥料を一週間に一度程度与えてください。菊は肥料切れを起こしやすいので注意しましょう。
水やりは、夏の間は土の表面が乾いたら鉢の底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。つぼみがつき始めた後は、水切れを起こさないようしっかりと与えます。花や葉に水がかからないよう、根元に注ぐようにして与えるようにしましょう。

定植から一週間程度経ったら摘芯し、その後は苗の成長に合わせて脇芽を取っていきます。大菊など一輪タイプの菊は一番上の蕾を残して他の芽や蕾は取ってしまいましょう。小菊やスプレー菊はつぼみを取る必要はありません。

菊は花が大きく倒れやすいので、茎の長さが30cm程度になったら支柱を立ててください。

 

まとめ

菊の育てやすさは大きさや咲き方などによって変わりますが、花が大きくなるほど育てにくく管理が難しい傾向があります。初心者の場合、一輪咲きではない小菊やスプレー菊などがおすすめです。
育てる環境などに合わせて自分好みの品種を選ぶとよいでしょう。

 

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