庭木の消毒はいつがいい?!殺虫剤の撒き方についても教えて下さい。
剪定や水やり、施肥など庭木には様々な管理が必要ですが、庭木を病気や害虫から守るために重要となるのが庭木の消毒作業です。
しかし、庭木の消毒は薬剤を好きな時に撒けばよいというものではなく、消毒に適した時期を選んで用途に合った薬剤を使う必要があります。
今回は、庭木の消毒の時期や薬剤の種類・撒き方についてご紹介します。
庭木を消毒するメリット
自然の山や森の木は人間が消毒などしなくても成長しているため、庭木も消毒する必要がないと感じられるかもしれません。確かに、庭木の消毒は「しなければ成長しない・枯れてしまう」というものではありません。
しかし、消毒には病害虫から庭木を守るという役割があるため、消毒しておけば病害虫によって成長が阻害されたり枯れたりするのを予防できるメリットがあります。
また、庭木につく虫の中にはイラガや毛虫など人間にとって有害な虫もいます。虫に触れたり刺されたりすることでアレルギー症状を起こすこともあるため、庭木の消毒は植物だけではなく人間にとってもメリットがあります。
消毒の時期
庭木の消毒時期は、病害虫が活動を停止している1月から2月、気温が上がって病害虫活動が活発になり始める3月から5月、病害虫の活動がもっとも活発になる7月から9月の年3回です。
冬の消毒は春に向けて予防のために行う消毒です。多くの植物が休眠している時期でもあるので、消毒による負担が少ないことからある程度強い薬剤も使用することができます。
春の消毒はこれから発生する可能性がある病害虫の予防と、現在発生している病害虫対策のために行います。新芽の時期であるため庭木にかかる負担が大きい時期なので、使用する薬剤の強さに注意する必要があります。
夏から秋にかけての消毒は予防よりも対策を目的として行います。そのため、庭木の状態や発生している病害虫に合わせて薬剤を選んで使用することが重要となります。
薬剤の種類と撒き方
庭木の消毒に使用する薬剤には、大きく分けて「殺虫剤」「殺菌剤」「殺虫殺菌剤」の3種類があります。
殺虫剤は害虫の駆除を主とした薬剤で、害虫による直接的な被害と害虫由来の病気を防ぐ効果はありますが、カビや土壌菌などに由来する病気を予防する効果はありません。
殺菌剤は害虫を駆除する効果はありませんが、害虫を寄せ付けない効果や菌による病気を防ぐ効果があります。
殺虫殺菌剤は殺虫剤と殺菌剤の両方の性質を兼ね備えた薬剤です。
消毒作業を行う際は、その目的に合わせて薬剤を選ぶ必要があります。
例えば、冬は土の中などに隠れている害虫の駆除と春以降の病害虫予防を目的に消毒するため、害虫駆除と病害虫予防効果のある殺虫殺菌剤が適しています。
病気や害虫がまだ発生していない春は殺菌剤、害虫の活動がもっとも活発になる夏は、殺虫殺菌剤よりも害虫駆除効果の高い殺虫剤が適しているかもしれません。
薬剤を使用するときはマスク、ゴーグル、グローブなどを身に着け、誤って吸い込んだり薬剤が体に着いたりしないよう注意しましょう。また、スプレータイプやエアゾールタイプの薬剤は風の強い日の使用は避けてください。
まとめ
庭木の消毒の時期や薬剤の選び方、薬剤の撒き方がわからないという場合は業者に依頼してもよいでしょう。庭木の種類や状態、時期などに合った薬剤を使用し、安全・確実に消毒を行うことができます。