美しい花を楽しむ!シャコバサボテン(デンマークカクタス)の育て方の基本を教えて下さい。
冬に室内を華やかに飾る花の一つとして人気があるシャコバサボテン(デンマークカクタス)。購入した方の中には「毎年美しい花を咲かせたい」と考えている方も多いでしょう。このコラムでは、シャコバサボテンを元気に育て、毎年の開花を楽しむための年間管理方法を詳しく解説します。ぜひ、この記事を参考に、シャコバサボテンをしっかりとケアして長く楽しんでください。
シャコバサボテンの育て方:年間を通じた管理
【1】管理場所の選び方
シャコバサボテンは、季節によって管理場所を変える必要があります。基本的には、春から秋は屋外で、冬は室内で管理します。ただし、直射日光を避けるように注意が必要です。
- 屋外管理:直射日光があたらない半日陰が理想的です。強い日差しは葉焼けの原因になるため、柔らかい光が入る場所を選びましょう。
- 室内管理:冬は室内に取り込んで育てますが、こちらも直射日光を避け、レースカーテン越しの光があたる場所が適しています。窓際がベストですが、寒風にさらされないような工夫が必要です。
【2】水やりのポイント
シャコバサボテンの水やりは季節によって異なります。春と秋はしっかりと水を与え、夏と冬は水やりを控えめにするのが基本です。
- 春と秋:土の表面が乾いたら、鉢の底から水が流れるまでしっかりと水を与えます。
- 夏と冬:夏は休眠期に入るため、水やりは控えめにしましょう。冬も過剰に水を与えると根腐れの原因となりますので、表面が完全に乾いたタイミングで少量の水を与えます。
時期に合わせた管理作業
シャコバサボテンは、各時期に合わせた管理が重要です。適切な手入れを行うことで、株が健康に育ち、花数も増えていきます。
【3】葉つみ
時期:4月~5月
シャコバサボテンの葉つみは、株の形を整え、花数を増やすために重要です。
- 葉つみの効果:枝分かれが増えることで、花がたくさん咲きやすくなり、株全体の見栄えが良くなります。
- 方法:株元から約4枚の葉を残し、それ以上の葉を摘み取ります。茶色く固くなった古い葉は葉の枚数に数えません。
【4】植え替え
時期:4月~5月
鉢植えのシャコバサボテンは、定期的な植え替えが必要です。特に、根詰まりが発生すると成長が止まるため、2年に1回を目安に植え替えを行いましょう。
- 植え替えの目安
- 2年間植え替えをしていない
- 根が鉢の底から出ている
- 土が固くなって水を吸わない
- 植え替えの方法
- 根鉢を崩して古い土を落とします。
- 一回り大きな鉢に植え替え、鉢底に鉢底石を入れた後、培養土でしっかりと埋めます。
- 水をたっぷりと与えて、土を安定させます。
【5】肥料の与え方
時期:5月~7月
立派な花を咲かせるためには、適切な肥料を与えることが大切です。固形肥料と液体肥料を併用すると効果的です。
- 固形肥料:1か月に1回、鉢の隅に置いて栄養を供給します。
- 液体肥料:1週間に1回、葉の上から鉢の底までしっかり水とともに与えます。
【6】新芽の整理
時期:9月
シャコバサボテンは花芽を付ける前に新芽の整理を行う必要があります。新芽が残っていると、花が咲かなくなってしまうためです。
- 方法:明るい緑色をした新芽を全て摘み取り、花芽ができやすい環境を整えます。
【7】寒さにあてる(低温処理)
時期:10月中旬~11月中旬
シャコバサボテンは、低温にさらされることで花芽を付けやすくなります。寒さにあてる期間は地域によって異なりますが、関東地方では10月下旬から11月が目安です。
- 注意点:つぼみが小さい段階での室内移動はつぼみを落とす原因になるので、できるだけ管理場所を移動させないようにしましょう。
【8】花がらつみ
時期:12月~3月
花が咲き終わった後は、花がらを摘むことで株を健康に保ち、翌年も花を咲かせやすくします。
- 方法:しおれた花を指で軽く摘み取り、種がつかないようにします。
まとめ
シャコバサボテンは、年間を通じて適切な管理を行うことで、毎年美しい花を楽しむことができます。管理場所の選定や水やりの調整、時期に合わせた葉つみや肥料の与え方など、基本的な手入れを守ることが大切です。特に、植え替えや新芽の整理、低温処理といった作業は、開花に直接影響するため、忘れずに実施しましょう。