一覧に戻る

家庭菜園やプランター栽培でよく発生するトマトの病虫害5つと対策方法について。

夏は高温多湿な環境になりやすく、害虫も発生しやすいため多くの植物が病害虫被害に遭いやすい時期ですが、トマトも病気や害虫にかかりやすい作物として知られています。

病害虫に強い品種を選ぶことで、ある程度被害を防ぐことができますが、耐性があっても完全に被害から守れるというわけではありません。

トマトにはどのような病害虫が発生しやすく、どのように対策すればよいかをご紹介します。

うどん粉病

葉の表面に小麦粉をまき散らしたような斑点が出る「うどん粉病」は、気温が高く葉が茂って風通しが悪くなっているときに発生しやすい、カビが原因の病気です。

白い部分が徐々に増え、葉全体が白くなると光合成しにくくなるだけではなく、枝やヘタなどにも感染する可能性があります。

 

【対策】

うどん粉病は葉が茂って風通しが悪くなったときに発生しやすいため、剪定などを行い風通しをよくしておくことが重要です。

発生した場合は病気の発生部を取り除き、薬剤や木酢液を吹きかけるとよいでしょう。

灰色カビ病

「灰色カビ病」は暗褐色で楕円形をした大きな模様が現れ、灰色のカビが発生する病気で、葉はもちろん実にも発生しやすい病気です。放置していると実全体がカビに覆われたり、発病部より上が全て枯れてしまったりします。

 

【対策】

灰色カビ病は多湿環境で起こりやすいため、適度な剪定で風通しを良くすることが発生の予防に繋がります。プランターの場合は置き場所にも注意しましょう。雨よけを設置するなどして葉が濡れないようにするのも予防になります。

発生した場合は発病部を早めに取り除き、市販の薬剤などを散布するとよいでしょう。

青枯病

青枯病は気温が高いときは葉の一部が水分を無くしたかのように萎れ、気温が低い時は萎れが戻るなどを繰り返し、やがて葉が青いまま枯れてしまう病気です。

 

【対策】

青枯病は土壌伝染する細菌性の病気で、発病すると治すことはできません。発病した場合はほかの株に病気が広がるのを防ぐため、早めに株を引き抜いて下さい。

窒素過多や多湿環境で起こりやすいため、肥料の与え過ぎなどに注意し、水はけのよい状態を保つようにしましょう。また、土の汚染が原因なのでプランター栽培の場合は新しい土を使って栽培すると予防になります。

疫病

疫病は葉や茎では灰緑色~暗褐色の病斑や白色のカビ、実にはチョコレート色の病斑が出て腐る病気です。土中の菌が原因で発生するだけではなく、発病した葉などについた水がほかの部位に跳ねてつくことで伝染します。

 

【対策】

疫病は梅雨の時期など、比較的低温で多湿な時期に発生しやすい病気です。剪定などで風通しをよくするとともに、水のやりすぎなどにも注意しましょう。また、雨よけを設置すると多湿を防げるだけではなく、病気の伝染防止になります。

発生した場合は病変部を早めに取り除き、薬剤を散布してください。

アブラムシなどの害虫

トマトはオオタバコガ、ヨトウムシ、アブラムシ、カメムシ、ハダニなどの被害に遭いやすく、葉や果実を食害されるだけではなく、虫を媒介して病気にかかることがあります。

 

【対策】

基本は防虫ネットを使った防除と早期発見・捕殺です。葉の裏などを定期的にチェックして卵などがついていないか確認しましょう。

また、薬剤による防除や駆除も有効です。

まとめ

トマトの病害虫は湿度の高さや風通しの悪さが原因で起こるものが多いため、予防には湿度管理が重要となります。適度な剪定と水管理、雨よけの設置などで病害虫を防ぎ、万が一発生した場合は早めに対策を取るようにしましょう。

 

そのほかの「よくある質問」はこちら