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芝の目砂はいつがベスト?春と秋のどちらが良いタイミング?

芝生の美しい緑を保つためには、定期的な手入れが欠かせません。目砂(めすな)はその一環で、芝生を健康に保つための重要な作業のひとつです。しかし、目砂を行うタイミングやその方法については、よく知らない方も多いかもしれません。本記事では、芝生の目砂を行うベストな時期について、春と秋のどちらが適しているかを詳しく解説します。また、目砂が芝生にとってどのように効果的なのか、目砂を行う際のポイントについてもご紹介します。

 

目砂(めすな)とは?

目砂とは、芝生の上に薄く砂を撒く作業のことを指します。もともとは「目土(めつち)」として行われていた作業で、土を使って芝生の健康を維持する方法です。しかし、最近では砂の方が通気性や水はけが良いため、目砂という形で砂を使用することが主流となっています。

目砂は、芝生の密度を高め、芝の健康状態を維持するために重要な役割を果たします。また、表面の凸凹を整え、根や茎の乾燥を防ぐ役割もあり、美しい芝生を保つために欠かせない作業です。

 

目砂が芝生に必要な理由

目砂は、芝生の成長を促進するだけでなく、芝生全体のバランスを整えるための重要な作業です。以下に、目砂が芝生にとって必要な主な理由を挙げていきます。

1. 芝生の成長促進

目砂を行うことで、芝生の発芽根の活着が促進されます。特に、新しい種を蒔いた後や苗を植えたばかりの時期には、目砂が種や根を保護し、乾燥を防ぐ効果があります。これにより、発芽率が向上し、芝生が均等に成長しやすくなります。

また、目砂は芝生の根を守り、根が地面にしっかりと張るためのサポートをしてくれるため、芝生の密度が増す効果も期待できます。

 

2. メンテナンスのため

目砂は、芝生のメンテナンスにも欠かせない役割を果たします。具体的には、地面を平らに整えたり、サッチの分解を促進したり、乾燥を防ぐ効果があります。

  • 地面を平らに整える: 雨や風、踏み固めなどで芝生の表面が凸凹になった際、目砂を入れることで表面を平らに整えることができます。
  • サッチの分解を促進: サッチ(枯れ草や根などが積み重なった層)の分解を促進するため、目砂を入れることで水はけを改善し、健康な芝生を維持できます。
  • 乾燥防止: 目砂は芝生の根や茎を覆い、乾燥から守るため、直射日光や風による水分の蒸発を防ぎます。

 

3. エアレーション後の保護

芝生の密度が高まりすぎると通気性が悪くなるため、エアレーション(地面に穴を開けて通気性を向上させる作業)を行います。エアレーション後に目砂を入れることで、穴を埋めつつ、茎や根の保護を行い、再び芝生が健康に育つ環境を整えることができます。

 

目砂を行うタイミング

目砂は、芝生の育成期に行うことが最も効果的です。では、春と秋のどちらが目砂を行うベストなタイミングなのでしょうか?実は、芝生の種類(暖地型芝生か寒地型芝生か)によって、適した時期が異なります。以下に、それぞれの芝生に適したタイミングを解説します。

1. 暖地型芝生の場合(4月〜5月)

暖地型芝生は、コウライシバ(高麗芝)やバミューダグラスなどが代表的です。これらの芝生は、高温多湿の環境で成長し、春から夏にかけて旺盛に成長します。そのため、目砂を行うベストなタイミングは、芝生が成長を始める4月から5月の間です。

この時期に目砂を入れることで、芝生の成長を促進し、密度を高めることができます。また、夏の暑さが到来する前に目砂を行うことで、芝生の乾燥を防ぎ、根を保護することができます。

  • 春に目砂を行う理由: 芝生の成長が始まる時期であり、根がしっかりと張りやすい。また、気温が上がりすぎる前に保護する効果がある。
  • 追加のタイミング: 9月頃、夏が終わり気温が下がり始めるタイミングで、もう一度目砂を入れても効果的です。

 

2. 寒地型芝生の場合(9月〜10月)

寒地型芝生には、ケンタッキーブルーグラスファインフェスキューが含まれます。これらの芝生は、涼しい気候で最も成長が盛んになるため、目砂を行うベストな時期は9月から10月です。

この時期に目砂を行うことで、芝生の育成期に向けて根の活着を促進し、成長を助けることができます。寒地型芝生は冬になると成長が止まりますが、春に再び活発に成長するため、秋に目砂を行っておくと冬越しもスムーズに行えます。

  • 秋に目砂を行う理由: 成長期に入る前に芝生を保護し、健康な根を育てることができる。また、冬枯れを防ぎ、春の成長をスムーズにする効果がある。

 

目砂に使用する材料

目砂に使用する材料は、大きく分けて芝生用の砂芝生専用土などがあり、それぞれの特徴を理解した上で選択することが大切です。

1. 砂タイプ

目砂には、通気性や水はけを重視して川砂などの砂が使用されることが多くなっています。砂は水はけが非常に良く、雨の多い地域や湿度の高い環境でも根腐れを防ぐ効果があります。

  • メリット: 通気性と水はけが良いため、根腐れを防ぎ、芝生の健康を維持しやすい。
  • デメリット: 保水性や肥料成分が少ないため、別途肥料の補充が必要。

 

2. 黒ぼく土

黒ぼく土は、有機質が豊富で、水はけと保水性に優れているため、目砂としても適しています。特に栄養を補給しながら芝生の健康を保ちたい場合には、この黒ぼく土が推奨されます。

  • メリット: 栄養豊富で、芝生の成長を促進する。
  • デメリット: 有機質が分解されやすく、定期的な補充が必要。

 

3. 芝生専用土

芝生の成長に特化した芝生専用の用土も目砂として使用されます。これらの用土は、水はけと保水性のバランスが良く、芝生の健康を維持しやすい特徴があります。

  • メリット: 滅菌済みで扱いやすく、初心者にも適している。
  • デメリット: 他の材料と比較してコストが高くなる場合がある。

 

目砂の具体的な入れ方

目砂を行う際には、以下の手順で作業を進めます。

1. 芝生を刈り込む

まず、目砂を行う前に芝生を適度に刈り込みます。これにより、目砂が均等に撒けるだけでなく、芝生がスムーズに成長するための準備が整います。

 

2. 雑草やサッチを除去する

次に、雑草やサッチ(枯れた芝生の層)を取り除きます。これにより、芝生が健康に成長できる環境が整います。

 

3. 目砂をまく

芝生の上に目砂を均等に撒き、トンボやブラシを使って薄く広げていきます。この時、厚さは5mm程度を目安に、数回に分けて撒くのが理想的です。

 

4. 水やりをする

目砂を撒き終わったら、たっぷりと水をやります。これにより、目砂がしっかりと芝生の隙間に入り込み、風で飛ばされるのを防ぎます。

 

まとめ

芝生に目砂を行うことで、芝生の成長を促進し、美しい緑を長く保つことができます。目砂を行うタイミングは、芝生の種類によって異なり、暖地型芝生は春(4月〜5月)、寒地型芝生は秋(9月〜10月)が適しています。また、適切な材料と方法で目砂を行うことが重要で、定期的なメンテナンスによって芝生の健康を維持できます。ぜひ、この記事を参考にして、芝生の管理に取り組んでみてください。

 

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