パイプを使うと初心者でも簡単に栽培できる?山芋のパイプ栽培について。
生食はもちろん、天ぷらなどとしても楽しめる山芋は、地面に深く潜るように成長するため、家庭菜園には向いていない、初心者向けではないというイメージがあります。
また、山芋は柔らかいため収穫中に折れてしまうことも多く、栽培も収穫も難しいと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、近年注目が高まっている「パイプ栽培」であれば、初心者でも長芋を育てることが可能です。
山芋のパイプ栽培とは
山芋は種芋の芽のところから出た根が下に伸びながら大きく育ち、芋ができます。
パイプ栽培は芋として成長する根をパイプの中に導いて成長させる栽培法です。真っ直ぐに伸びたパイプの形に添って芋が成長するため、曲がりのない芋ができるだけではなく、パイプごと引き抜いて収穫できるため収穫中に芋が折れたり傷ついたりしにくく、収穫の手間や時間を大幅に減らすことができます。
また、パイプを斜めに埋めることで深さがなくても長い山芋を育てることが可能になります。
パイプ栽培の方法
パイプ栽培では山芋栽培用のパイプのほか、パイプの中に入れる土、肥料、種芋、種芋から伸びた根をパイプに導くための案内棒、支柱、ネットが必要です。
まず、パイプの中に土を入れます。パイプに入れる土は肥料や有機質が入っていない土を使用します。石が入らないよう注意してください。
次に、幅25cm、深さ30~40cm程度の溝を掘ります。水はけのよい土の場合は深め、水はけの悪い土の場合は浅めに掘るとよいでしょう。
掘った溝にパイプが10~15度程度の角度になるよう埋め、パイプ上部の受け皿の中心に案内棒を垂直に立てます。案内棒を立てたら20cmほど土をもって畝を立ててください。
案内棒の脇を5センチ程度掘って種芋がパイプに対して水平になるよう植えます。種芋から出ている芽を案内棒に合わせて植えないと芋がパイプの中に入らないので、注意してください。
種芋を植えて半月から1ヶ月位したら、芽が出てツルが伸び始めるので支柱を立ててネットを張り、ツルを導いてあげましょう。このタイミングで追肥を行うとよいでしょう。
1m程度に成長したら摘芯してください。収穫時期は11~12月、葉や茎が黄色くなって枯れ始めた頃が適期です。
まとめ
栽培や収穫が難しいというイメージがある山芋ですが、パイプ栽培を利用すれば初心者でもチャレンジすることができます。
また、パイプ栽培であれば、深さ30cm以上のプランターを使って栽培できるのも魅力です。プランターとネットを組み合わせてグリーンカーテンに仕立てることもできます。一味違うグリーンカーテンを作りたいという方は山芋のパイプ栽培でカーテンを作ってみてはいかがでしょうか。