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連作障害が出やすい野菜と出にくい野菜にはどんなのがありますか?

畑などで野菜を育てていると、なぜか野菜が上手く育たない、収穫した野菜が小さいなどのトラブルが起こることがあります。肥料や水やり、病害虫対策などもしているのになぜかうまく育たないというときは、連作障害が起きているのかもしれません。

家庭菜園をしていると一度は耳にする「連作障害」とは一体どのようなものなのでしょうか。また、連作障害が出やすい野菜と出にくい野菜にはどんなのがあるのでしょうか。

連作障害とは

連作障害とは、同じ場所で同じ「科」の野菜を植えるときに起こる生育障害のことです。例えば、夏野菜の定番であるナス、トマト、ピーマンは、見た目はあまり似ていませんが、どれもすべて「ナス科」の植物です。そのため、ナスを植えた翌年に、同じ場所にトマトやピーマンを植えると連作障害が起こることがあります。

連作障害には、以前植えた作物の根に病原や害虫が土の中に残り、次に植えた作物に悪影響を及ぼす「土壌病害」や「土壌虫害」、土の栄養バランスが偏っていることによる「生理障害」がありますが、これは、同じ科の植物は、被害に遭いやすい病害虫や、成長のために必要とする栄養素が似ているという特徴があるためです。

連作障害が出やすい野菜・出にくい野菜

同じ科の野菜を連続して植えると起こることがある連作障害ですが、野菜の種類によっては連作障害が出やすい野菜と出にくい野菜があります。連作障害が出やすい野菜は連続して同じ場所に植えるのを避け、数年間の休栽期間を設けるとよいでしょう。

 

【連作障害が出やすい野菜】

作物 休栽期間
ウリ科 キュウリ、ズッキーニ、カボチャ、スイカなど 2〜3年
ナス科 トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモなど 3〜4年
アブラナ科 キャベツ、ブロッコリー、白菜など 1〜2年
マメ科 インゲン、枝豆、ソラマメなど 2〜3年
サトイモ科 サトイモ 3〜4年

 

【連作障害が出にくい野菜】

コマツナ、ネギ、ニンニク、人参、サツマイモなど

連作障害を防ぐには

連作障害は同じ場所に同じ科の野菜を続けて植えることで発生しますので、「植える場所を変えていく」という方法が基本的な対策となります。具体的には、畑を4~5の区域に分け、毎年違う科の野菜を順に植えていくという方法で、これを「輪作」といいます。

しかし、自宅の庭などの場合、輪作をするスペースがないということも少なくありません。輪作が難しいときは、一つの場所に複数の野菜(コンパニオンプランツ)を植えて土のバランスが崩れるのを防ぐ、雑草堆肥を使って土のバランスを整える、雑草を生やして土を休ませるなどの方法で連作障害の防止・緩和を期待できます。

また、植え付けごとに新しい土に入れ替えるプランター栽培であれば連作障害の心配もないため、連作障害が起きやすい野菜のうちプランター栽培が可能なものはプランターに切り替えるというのも一つの方法です。

まとめ

連作障害は一度起こると元に戻るのに時間がかかるため、連作障害が起こらないよう予防することが大切です。栽培計画をしっかり立てて輪作を行う、畑を休める、連作障害が起こりにくい野菜を間に挟むなどの方法で連作障害を防ぎながら、家庭菜園を楽しみましょう。

 

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