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コストやメンテナンスの手間をかけず美しい緑の庭を。雑草抑制型芝のティフ・ブレアとは?

一般家庭はもちろん、公共施設などでも需要が高い天然芝は、さまざまな環境に適応できるような特徴だけではなく、維持管理のしやすさも求められており、日々品種改良や開発が進んでいます。

天然芝にはさまざまな種類が存在しますが、近年「維持がしやすく雑草の抑制になる」ということで人気を集めているのが、ティフ・ブレアです。

今回は、ティフ・ブレアの特徴や管理方法などを紹介します。

ティフ・ブレアとは

ティフ・ブレアは「センチピードグラス」という西洋芝の一種で、タキイ種苗が開発しました。

センチピードグラスは「ムカデシバ」とも呼ばれるほふく性の芝で、肥料が少ない痩せ地でもよく成長するだけではなく、他の植物の成長を阻害するアレロパシー効果が高いことから、さまざまな場所に利用されてきました。

ティフ・ブレアはセンチピードグラスをさらに管理しやすいように改良した品種で、耐暑性が非常に強いだけではなく耐寒性もあわせもっており、肥料の少ない土地でも丈夫に育ちます。

また、酸性土壌、アルカリ土壌でも育ち、対塩性も高いため海に近い土地などでも育ちます。根がしっかり張って土をしっかり保持するため、斜面などでもはがれにくいのも大きな魅力です。

繁殖力は強めですが草丈は10~25cm程度しか伸びないため刈込の手間が少なく、高いアレロパシー効果で雑草を抑制してくれるので維持管理の手間やコストの軽減をはかることができます。

管理方法

ティフ・ブレアは初期の生育がやや遅いため、種をまいてからある程度成長するまではアレロパシー効果が発揮されず、雑草が生えてしまいます。

初期は雑草ごとそのまま育て、雑草が20~30cm程度に伸びたら5~10cm程に刈り込んで株元に光が当たるようにします。

ティフ・ブレアは株元に光を当てることで雑草抑制物質を多く含む茎葉が旺盛に伸ばしますので、初期のころは刈込頻度を多めにしてもよいでしょう。また、刈り草をそのままにしておくと被さって光が当たらなくなるので、刈り取り作業の後の刈り草は除去しておく必要があります。

冬は休眠期に入り成長が止まりますので、冬に入る前に株をしっかり育てておくと翌年の管理が楽になります。

また、休眠期に刈込を行うと茎葉が減って雑草抑制効果が低くなってしまうので、秋冬シーズンは刈込を控えるようにしましょう。

ティフ・ブレアが十分に育った後は雑草が伸びなくなりますが、雑草抑制効果を維持するためにも年に一回程度刈込を行ってください。

まとめ

雑草抑制効果が高く維持管理が簡単なティフ・ブレアは、土質を選ばず病害虫にも強いという特徴があります。生育初期の頃は乾燥に注意しなくてはなりませんが、ある程度育ったら水やりをする必要もほとんどありません。

ただし、葉が柔らかいため踏みつけにやや弱く、人通りの多い場所などにはあまり適さないかもしれません。高麗芝に比べると葉の幅が広いなど見た目の違いもありますので、使用場所や好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

 

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