軟腐病やべと病、灰色かび病、白色疫病など、玉ねぎの病虫害予防法について。
玉ねぎは軟腐病やべと病、灰色かび病、白色疫病などの病気のほか、アブラムシ、アザミウマ、タマネギバエなどの虫が発生しやすいうえ、栽培期間が長いことから病害虫の被害に遭う可能性が高い作物です。収穫間近まで育ったのに病気で全滅してしまうともあります。
では、どのような点に注意すれが玉ねぎを病害虫から守ることができるのでしょうか。
多湿環境に注意する
軟腐病、べと病、灰色かび病、白色疫病など、玉ねぎに発生する主な病気はカビが原因で起こります。土の排水性をよくする、しっかり畝を立てる、水がたまらないよう土をならすなどのほか、適切な間引きや雑草の摘み取りなどを行い、湿度が高くならないよう注意しましょう。
雑草を取って通気性をよくすると害虫の発生も抑えられます。畑など面積が広い場合は、マルチを使うと雑草が少なくなって管理が楽です。
必要に応じて薬を使う
栽培期間が短い作物であれば湿度管理や雑草取り、害虫駆除などの手間はそれほど負担に感じませんが、栽培期間が長いとどうしても負担を感じやすくなります。
病害虫予防薬や殺虫剤、殺菌剤などの薬を使うと手間とリスクを大幅に減らすことができます。玉ねぎの病害虫予防に効果的な薬剤は数多く市販されており、即効性がある薬、長期間効果が続く薬、特定の害虫に効果がある薬、水に混ぜてまくタイプやスプレータイプなどさまざまな種類があります。オーガニック栽培に適した薬剤もありますので、利用を検討してみましょう。
二次感染や二次被害被害を防ぐ
べと病などの病気は、病気にかかった株についた水が他の株にかかったり、濡れた状態の葉が接触したりすることで二次感染を起こすことがあります。
また、アブラムシなどの害虫が発生したまま放置しているとどんどん繁殖して他の株にも被害が広がってしまいます。
病害虫の被害に遭ったときはできるだけ早く対処をして二次感染や二次被害を防ぎましょう。害虫を捕殺する、薬で治療する、病気にかかった部分をとるなどのほか、状態などによっては株ごと抜きとるなどの対処も必要です。
また、病害虫被害を早期発見することも重要です。葉の状態などはできるだけ小まめにチェックしておきましょう。
連作は避ける
玉ねぎは連作障害のない作物といわれていますが、連作すると害虫や菌に汚染された土が原因で病気などにかかる可能性があります。
プランター栽培で新しい土を使って栽培する場合は問題ありませんが、地植えで栽培する場合は場所を変えるなど、できるだけ連作を避けたほうがよいでしょう。
まとめ
玉ねぎを病害虫から守るためには、病気などに強い品種を選ぶことも重要なポイントとなります。
また、栽培期間が長い晩生品種は病害虫リスクが高くなりますので、なれていないうちは早生品種など早く収穫できる品種を選ぶとよいでしょう。