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虫害予防など、メリットいっぱいのコンパニオンプランツとは?キュウリ、トマトなど夏野菜の相性のいい例5つ。

家庭菜園などで野菜を育てるとき、メインで育てる野菜と一緒に他の野菜やハーブなどを「コンパニオンプランツ」として植えるとよいといわれることがあります。

コンパニオンプランツとはどのような役割があるのでしょうか。また、夏野菜にはどのようなコンパニオンプランツを組み合わせるとよいのでしょうか。

コンパニオンプランツとは

コンパニオンプランツは「共栄作物」「共存作物」とも呼ばれるもので、農学や園芸学では「近い場所で栽培することでたがいに良い影響を与え合う植物の組み合わせ」のことをさします。

コンパニオンプランツの役割は大きく分けると、「病害虫を防ぐ」「成長を促す」「風味をよくする」の三つに分けることができ、なかには「病害虫を防ぐだけではなく、成長を促し合う」など二つの効果を持つ組み合わせも存在します。

以外にも、背の高い作物と低い作物を混植することで狭いスペースに複数の作物を栽培できるなどのメリットもあります。

コンパニオンプランツというと野菜とハーブの組み合わせというイメージがありますが、野菜同士や、野菜と花を組み合わせたコンパニオンプランツも存在します。

基本的には2種類を組み合わせますが、2種類以上を組み合わせることも可能です。

夏野菜の組み合わせ例

トマト+バジル

トマトとバジルは食材として相性が良いことで知られる組み合わせですが、コンパニオンプランツとしても相性が良い組み合わせです。

トマトは乾燥気味の環境を好みますがバジルは水分を好むため、近くに植えるとトマトの周りの余分な水分をバジルが吸い、お互いに適した環境を作り出します。

また、互いの成長を促し合うだけではなく、バジルの香りがトマトにつくアブラムシなどを寄せ付けなくするといった効果も期待できます。

トマト+ニラ

ニラは根の表面に拮抗菌という菌がついており、トマトの土壌被害の原因になる菌を減らしてくれます。また、ニラの葉が持つ強い匂いは害虫防止効果も期待できます。

ネギでも同様の効果を得ることができますが、トマトは根が深く張るため、根が浅いネギよりもニラの方が適しています。

枝豆+人参

夏の定番野菜である枝豆はカメムシの被害を受けやすい作物ですが、近くに人参を植えておくとカメムシが寄り付きにくくなります。

また、枝豆の根に共生する根粒菌は土を肥沃にする働きをもっているため、人参の成長を促す効果もあります。

キュウリ+トウモロコシ

夏野菜の定番であるキュウリとトウモロコシを混植すると、丈の高いトウモロコシにキュウリのツルが絡んで成長するだけではなく、トウモロコシがキュウリを風から守る役割を果たし、ツルや葉が傷むのを防いでくれます。

さらに、キュウリが吸い残した余分な肥料分をトウモロコシが吸うことで土の栄養バランスが安定し、キュウリが「ツルボケ」を起こすのを防ぐことができます。

ナス+シソ

ナスとシソを混植すると、シソの独特な香りが害虫からナスを守る役割を果たしてくれます。さらに、ナスは乾燥に弱いという特徴がありますが、シソがナスの根元を覆うことでマルチのような役割を果たし、ナスを乾燥から守ってくれます。ただ、シソの丈が高くなりすぎないよう、注意してください。

まとめ

相性の良い組み合わせを選んで混植すると、お互いの成長を助け合ったり、病害虫から守り合ったりするなど、様々なメリットを得ることができます。

しかし、相性の悪い組み合わせで混植すると、成長が悪くなってしまうので、混植するときは事前に相性を確認しておきましょう。

 

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