一覧に戻る

黄色、オレンジ、赤など、ミニトマトの色によって栄養や育てやすさは違いますか?

トマトというと赤というイメージがありますが、近年はオレンジや黄色のミニトマトが数多く出回っています。鮮やかな見た目で食卓を彩るにも最適なミニトマトですが、育てやすさや栄養などに違いはあるのでしょうか。

色が違うと栄養も違う

ミニトマトの栄養は品種ごとの違いはあるものの、基本的にはほとんど同じ栄養を持っています。ただし、色は皮や果肉の中に含まれている色素によって決まるため、ビタミンやミネラルなどの栄養は色と関係はないけれど、色素はトマトの色によって変わるということが言えるでしょう。

トマトは大きく分けると「赤」「ピンク」「黄色」「黒」「緑」に分類することができます。トマトの「ピンク」は、赤と白を混ぜたようなピンクではなく、「赤とオレンジの中間」のような色で、スーパーなどで見かけるごく一般的なミニトマトの色です。

赤・ピンクのミニトマト

赤やピンクにのトマトには近年注目が高まっている栄養素「リコピン」が多く含まれています。リコピンはカルテノイドという抗酸化物の一種で、血糖値を下げる、動脈硬化の予防、シミの原因になるメラニンを生成するチロシナーゼの働きを抑制する効果があるといわれています。

スペインやイタリアで食べられる真っ赤なトマトはリコピンの含有量が高く、日本で食べられるピンクのトマトはリコピンがやや少なくなります。

黄色のミニトマト

黄色のトマトにはリコピンのほかにニンジンやカボチャに含まれている色素「カロテン」が含まれています。カロテンは体内でビタミンAに変換されるカルテノイドの一種で、身体全般の老化防止や、肌・髪・爪を健康に保つ効果があるといわれています。なお、オレンジのトマトは黄色のトマトに含まれます。

黒色のミニトマト

紫にも近い黒みがかった赤色のミニトマトは、ブルーベリーに含まれる色素「アントシアニン」とリコピンを含んでいます。アントシアニンは高い抗酸化力を持つフラボノイドの一つで、目の疲れを改善する、毛細血管を保護する、角膜や皮膚を保護する効果があるといわれています。

緑色のミニトマト

完熟しても赤くならない緑色のミニトマトは、赤い色素リコピンを含んでおらず、そのかわりに「トマチジン(トマチン)」という栄養素を含んでいます。トマチジンは筋力や持久力を向上させる働きがあると言われており、高齢者の「フレイル」「ロコモ」防止に効果があるのではないかと考えられています。

なお、トマチジンは熟す前のトマトにも含まれている成分です。

育てやすさとは無関係

黄色やオレンジなどのミニトマトは比較的新しい品種が多く、食味とともに育てやすさも改良されていることが多いです。しかし、ミニトマトの色と育てやすさは関係ありません。

まとめ

ミニトマトは色ごとに色素の種類や含有量が異なるため、栄養にも多少の違いがありますが、育てやすさと色は関係がありません。

また、ミニトマトは色ごとに食味の傾向がありますので、求める栄養素や用途に合わせて色を選んでみてもよいでしょう。

 

そのほかの「よくある質問」はこちら