家庭菜園でレモンは育てられる? 初心者にもできる木の選び方から収穫方法まで。
ジュースの材料や料理の風味付け、お菓子の材料などに利用できるレモンは、栽培が難しそうなイメージがありますが、地植えはもちろん鉢植えでも栽培でき、実付きもよいため初心者でも育てやすい果樹です。
今回は、収穫を楽しめるだけではなく、花も可憐で美しいことから人気が高まっているレモン栽培の方法をご紹介します。
苗木の選び方と植え付け
レモンは種から育てることもできますが、種から育てると収穫まで5年程度かかるため苗から育てるのが一般的です。
ある程度大きく育った苗のなかから、幹が太く、芽や濃くツヤがある葉がたくさんついている株を選びましょう。
レモンは弱酸性で排水性の良い土を好みます。自分で土を作るときは赤玉土などをブレンドして排水性をよくしましょう。市販の果樹培養土もおすすめです。
植え付けは苗木より一回り大きい植え穴を作り、苗木の根鉢を崩して根を広げながら、接ぎ木部分が埋まらないよう浅植えにします。地植えの場合は日当たりの良い場所を選んでください。
また、鉢植えにする場合は、実がつくと上部が重くなって倒れやすくなるため重くて安定性の良い鉢を使いましょう。
管理方法と育て方
レモンは日光を好むため、日当たりの良い場所で管理します。また、寒さに弱いので冬は防寒対策が必要です。
【水やり】
地植えにした最初の年や鉢植えの場合、表面が白く乾いたらたっぷり与え、夏場など特に土が乾きやすい時期は朝夕二回水を与えます。
地植えにして二年目以降は根が活着しているため水やりはほとんど必要ありませんが、晴れが続いて土が乾くようであれば水を与えてください。
【肥料】
レモンは一年中花を咲かせるため、年間通して十分な栄養をいきわたらせる必要があります。地植えでも鉢植えでも、3月、6月、11月に有機質肥料か緩効性化成肥料を根の先端辺りに施し、栄養が行き届くようにしましょう。
また、鉢植えは肥料切れを起こしやすいため、葉の色が悪い・樹勢が弱い場合は2週間に1度のペースで液体肥料を与えてください。
剪定
苗が小さいうちは剪定を行う必要はありません。植え付けから二年目以降、ある程度大きくなったら元気の良い枝を3本程度残し、それ以外の枝を剪定しておきましょう。剪定は成長が旺盛になる前の3月から4月頃が適期です。
摘果・収穫
レモンは開花からおよそ6か月程度で収穫時期を迎えます。四季咲き性のため、春・夏・秋に収穫を行うことができますが、常に実をならせていると株が疲れてしまいますので、春に咲いた花を育て、秋のみ収穫するのがおすすめです。春や夏にできた実は早めに摘果しましょう。
また、植え付けて最初の年や株が小さいうちは収穫を行わず、花が咲いたら実がなる前に摘み取って株を大きくしてください。
収穫は直径5cmぐらいになり、皮がなめらかな手触りになったころが目安です。収穫が遅れると酸味や香りが弱くなってしまうので、皮の色が緑から黄色に色づき始めたころに収穫するとよいでしょう。
収穫の際は、果実が傷つくのを防ぐため、剪定ばさみやナイフなどを使って軸を切り取ってください。
まとめ
レモンは耐寒性が低いため、雪が降る地域や気温が0度を下回る地域では冬越し対策を行う必要がありますが、病気などにかかりにくく初心者でも育てやすい果樹です。
品種によって大きさや風味に違いがありますので、自分好みのレモンを育ててみてはいかがでしょうか。