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低カロリーで栄養満点!美味しいにんじんの種のまき方や栽培方法を教えてください。

ニンジンは中央アジアを原産とするセリ科の野菜で、カロテンやビタミンC、葉酸など豊富な栄養を含んだ健康に良い野菜として知られています。太くて短い西洋種と細くて長い東洋種があり、家庭菜園では栽培が容易な西洋種のニンジンが多く育てられています。
今回は、ニンジンの種まきや栽培方法をご紹介します。

 

土づくりと環境選びが重要

ニンジンは葉を食べることもできますが、主に根の部分を食用にします。そのため、種まきから収穫まで植え替えなどは一切行わず同じ場所で育てることとなります。プランター栽培であれば状況に合わせて場所を変更することもできますが、地植えの場合は移動ができないので植え付け場所はしっかりと選びましょう。
また、土の中に大きな石があったり土が硬かったりすると根の成長が阻害されてしまいますので、異物がない柔らかな土にしておく必要があります。収穫時期まで肥料が切れてしまわないよう有機肥料をしっかり施し、苦土石灰などを使ってニンジンが好むpH5.5〜6.5に調節しておきましょう。

人参の育て方

ニンジンの種まき時期は3月から4月に種をまく春まきと、7月から8月に種をまく夏まきの二回です。一般的にはトウ立ちしにくい夏まき秋収穫が多いですが、春まきの方が種の発芽率がよいため春に種をまく人も少なくありません。

 

【種まき】
種は深さ5mm程度の溝に筋まきします。種の間隔は1cmから2cm程度、溝を複数作るときは条間を20cm程度開けます。光を好む好光性種子なので、種をまいた後は薄く土をかぶせ、種の乾燥を防ぐためにしっかりと押さえます。
ニンジンは発芽に多くの水分を必要としますが、種の吸水性が悪いため発芽までは水を切らさないよう注意する必要があります。種をまく前に土を十分湿らせておくだけではなく、種をまいた後にも水やりを行い、乾燥防止のために藁や寒冷紗をかけておきます。
発芽するまでは基本的に毎日水やりを行いましょう。

 

【間引き・追肥】
種をまいて5日から10日程度で発芽した後は、本葉が2枚くらいになるまでそのまま育てます。本葉が2枚ほどになったら株間が3cm程度になるよう間引きを行います。
さらに本葉が5枚になったら株間が10cm程度になるよう二回目の間引きを行います。二回目の間引きの後は土に肥料をまいて土の表面を軽く耕す「中耕」を行います。
また、ニンジンは初期の成長がゆっくりで雑草が生えていると負けてしまうことが多いので、雑草はしっかり摘み取っておきましょう。

 

【土寄せ】
二回目の間引きの後は根の成長速度が早くなり、大きくなった根が土から露出して緑や紫などに変色してしまうことがあります。食べられないわけではありませんが食味は落ちるため、変色を防ぐためにも土寄せを行いましょう。
二回目の間引きと中耕のついでに土寄せを行うだけではなく、雨や水やりなどによって土が流れることがあるので、状況を見て適宜土寄せしてください。

 

【収穫】
品種などによって異なりますが、種まきから100日程度で収穫の時期を迎えます。根元を少し掘って、株元の根の直径が4cm程度に成長しているものから収穫していきましょう。
成長しすぎると「す」が入ってしまうため、収穫が遅れないよう注意してください。

まとめ

ニンジンは、発芽率が悪く成長初期は雑草に負けてしまうことがあるものの、「発芽させればほぼ成功」といわれるほど手間がかからない野菜です。短形種や小型品種であればプランターでの栽培も可能ですので、ぜひ栽培してみてはいかがでしょうか。

 

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