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食感も甘さも違う!さつまいもの種類とそれぞれの特徴について。

秋の味覚の代表格といえば、やっぱりさつまいも。ひとくちに「さつまいも」といっても、実は品種によって食感も甘さも大きく異なります。ほくほく系、ねっとり系、しっとり系など、調理方法によっても向き不向きがあるため、用途に合った品種を選ぶのが美味しさのポイント。

このコラムでは、人気のあるさつまいも5品種について、その特徴と育て方をご紹介します。家庭菜園をしている方やこれから苗を選ぶという方にも役立つ情報をたっぷり詰め込みました。

 

紅あずま(ほくほく系)

特徴

関東地方を中心に広く親しまれている代表的な品種。焼きいもやふかしいもにすると、しっかりとした甘さとほくほくした食感が楽しめます。皮は赤紫色で中は黄色。甘すぎず上品な味わいで、さまざまな料理に使いやすいのも魅力です。

育て方

  • 植え付け時期:5月中旬〜6月上旬

  • 収穫時期:9月下旬〜10月中旬

  • 栽培のコツ:比較的病気に強く初心者向き。つるが旺盛に伸びるため、適宜つる返しをして、地面に節が触れないように管理します。植え付け後90〜110日ほどで収穫できます。

紅はるか(ねっとり系)

特徴

近年特に人気の高い品種。加熱すると強い甘みとしっとり・ねっとりとした食感が楽しめ、スイーツのような味わいに。焼きいもやスイートポテトに最適です。冷めても甘さが残るため、加工用にも使われています。

育て方

  • 植え付け時期:5月中旬〜6月初旬

  • 収穫時期:10月中旬〜11月上旬

  • 栽培のコツ:肥料が多いとつるボケしやすいので、元肥は控えめに。乾燥気味に育てると、甘さが乗りやすくなります。収穫後に1〜2週間ほど追熟させると、さらに甘みが増します。

紅高系(ほくねっとり系)

特徴

紅あずまと似た系統ながら、しっとり感も持ち合わせたバランスの良い食感。甘さも適度で、焼きいも・天ぷら・煮物と万能に使える品種です。九州地方で特に多く栽培されています。

育て方

  • 植え付け時期:5月中旬〜6月初旬

  • 収穫時期:10月上旬〜中旬

  • 栽培のコツ:やや暑さに強く、収穫量も安定しています。土壌は排水の良い場所を選び、畝を高めに作ることで病害を予防できます。

安納(ねっとり系)

特徴

鹿児島県種子島の特産品として有名な安納いも。焼くと糖度40度近くになることもあり、スイーツ並みの甘さが魅力。皮が薄くてオレンジがかった中身は、ねっとりしっとりと濃厚です。

育て方

  • 植え付け時期:5月下旬〜6月中旬

  • 収穫時期:10月下旬〜11月中旬

  • 栽培のコツ:高温を好むため、暖かい地域に適しています。収穫後は必ず1〜2週間以上追熟を行いましょう。植え付けから収穫までの期間がやや長めなので、計画的な栽培が重要です。

シルクスイート(しっとり系)

特徴

名前の通り、絹のようになめらかな食感と上品な甘さが特徴の新しい品種。ほくほくとねっとりの中間くらいで、焼きいもにすると甘く滑らかな舌触りに仕上がります。見た目も美しく、贈答用としても人気です。

育て方

  • 植え付け時期:5月中旬〜6月初旬

  • 収穫時期:10月下旬〜11月上旬

  • 栽培のコツ:甘みが出るまでに少し時間がかかるため、しっかりと追熟を行いましょう。特に寒暖差のある環境では甘みがよく引き出されます。

まとめ

さつまいもは、品種によって味も食感も大きく違います。料理の用途やお好みに合わせて選ぶのがポイントですが、育て方にも少しずつコツがあります。基本的には日当たりと水はけの良い土壌、つる返しや追熟といったひと手間を加えることで、より美味しいさつまいもに育てることができます。

どの品種も家庭菜園で育てやすく、収穫の喜びと味わう楽しさの両方が味わえる魅力的な野菜です。秋の味覚を自分の手で育ててみるのも、きっと素敵な体験になるはずです。

 

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