サラダに鍋に、大活躍の水菜。京みぞれなど、小株でプランター栽培に適した品種や育て方について。
京野菜として古くから知られ、「京菜」と呼ばれることもある水菜は、サラダや鍋、漬物などさまざまな料理に利用できる葉野菜です。種まきから収穫までの期間が1か月半程度と短く、管理も簡単なので初心者向けとされる水菜は、地植えだけではなくプランターでも育てることができます。
今回は、プランター栽培に適した水菜の品種と水菜の育て方をご紹介します。
プランター栽培向けの品種
成長できるスペースが限られたプランター栽培では、葉が広がりすぎない立性の強い品種、大きくなりすぎない小型品種が適しています。
【京みぞれ】
京みぞれは水菜のプランター栽培での定番ともいえる品種です。生育が旺盛で立性が強く、丈夫でコンパクトに育てやすいことから人気があります。
茎は白くて細くシャキシャキとした歯切れのよい食感で、アクが少ないためサラダに適しているだけではなく、鍋物や炒め物、漬物など幅広く利用できます。
【京すだれ】
京すだれは耐暑性・耐寒性に優れ、生育も旺盛で育てやすい品種です。茎が真っ直ぐ育つためコンパクトに育てやすく、一年を通して安定した収穫を見込めます。
濃い色の葉と白くて細い茎が特徴で、ハリのある食感がサラダに最適です。煮物や漬物にも適しており、様々な料理に利用できます。
【早生千筋京水菜】
早生千筋京水菜は「サラダ水菜」と呼ばれることもある通り、サラダに最適な小~中株採りの品種です。季節を選ばず栽培可能で、気温が高い時期は種まきから30日程度で収穫可能になります。
極細の茎と特有の香りがあり、歯触りが良く、サラダのほかに煮物や漬物にもよく合います。
水菜の育て方
水菜はプランターに直播し、間引きしながら育てていきます。土は一般的な野菜用の用土で構いません。アブラナ科の植物で害虫被害に遭いやすいため、初期から防虫ネットを使って育てるとよいでしょう。
【種まき】
平らにならした土に深さ1cmほどの溝を作り、1~2cm感覚で1~2粒程度種をまき、薄く土をかぶせます。発芽するまでは土が乾かないよう注意しましょう。
【間引き・土寄せ】
双葉が開いたら株間が2~3cm程度になるように、本葉4~5枚になったら株間が5~6cm程度になるように間引きを行い、間引いたあとは株元に軽く土寄せをします。
間引きをするときは隣り合った株間で一緒に抜けないよう注意してください。
【追肥】
生育期間が短いため、肥料入りの用土を使用している場合は追肥しなくても育ちますが、2回目の間引きの後少量の追肥を行うとその後の生育が良くなります。
また、株ごと収穫するのではなく、ハサミで葉を刈り取りながら収穫する場合は、成長速度を見ながら適宜肥料を与えてください。
【収穫】
2回目の間引きの後、ある程度成長して込み合って来たら株間が8cm程度になるよう間引きを兼ねた収穫を行います。
その後は草丈25cm程度に育ったら収穫してください。株ごと収穫する場合は、株元をハサミで切り取るとよいでしょう。
まとめ
間引き以外の世話をほとんど必要とせず1か月程度で収穫できる水菜は、害虫にさえ注意すれば初心者でも簡単に育てられる野菜です。サラダ、鍋、煮物、漬物など用途も広いので、プランターで気軽に育ててみてはいかがでしょか。