サツマイモ栽培のカギは除草?除草の時期や方法、ネコブセンチュウなどの病中害対策について。
管理作業があまり必要なく、手軽に育てられることから初心者向きといわれるサツマイモですが、虫の多い夏に栽培するため、病害虫被害に遭いやすいという特徴があります。ある程度の被害は仕方ないとしても、できるだけ減らしたいものです。
そこで今回は、サツマイモ病害虫とその対策に加え、サツマイモ栽培に欠かせない除草作業についてご紹介します。
サツマイモの除草
サツマイモは剪定などを行わず葉を多く付けた状態で栽培しますが、低い位置に葉が多く茂るため、風通しが悪くなりがちです。
そこに雑草が茂ると風通しがさらに悪くなってカビなどが原因の病気が発生しやすくなるだけではなく、害虫の隠れる場所になるため、病害虫被害が発生する可能性が高くなります。
また、雑草が茂るとサツマイモの成長が阻害されたり、イモのツルと雑草が絡まって後に収穫がしにくくなるといった問題も起こるため、除草作業は必要不可欠です。
サツマイモの除草作業は、植え付けから1か月後を目安に行います。サツマイモは植え付け1か月後から一気に成長が進むため、この時期に除草しておかないと雑草とツルが絡まって除草が困難になるので、忘れないようにしましょう。追肥や土寄せなどと同時に行えば手間が少なくてすみます。
サツマイモに多い病害虫
病害虫に耐性のある品種がたくさん開発されているため、病害虫に強く比較的育てやすいといわれていますが、病害虫の被害に全く会わないというわけではありません。サツマイモの病害虫としては以下のようなものが挙げられます。
【病気】
・うどん粉病
・つる割れ病
・黒斑病
・紫紋羽病(むらさきもんぱびょう)
【害虫】
・イモキバガ
・スズメガ
・ナカジロシタバ
・カメムシ
・コナジラミ
・コガネムシ
・ハダニ
・ハムシ
・ヨトウムシ
・センチュウ
なかでも、8月頃からナカジロシタバやヨトウムシの被害が増えるので注意が必要です。センチュウやコガネムシ、ハムシは根を食害します。
病害虫対策
サツマイモの病害虫対策で重要なのは、防虫ネットの適切な使用と除草作業です。除草を行うと風通しがよくなって病気の原因となるカビなどが発生しにくくなるだけではなく、病害虫が住みつきにくい環境になります。
防虫ネットを使用すると虫の飛来を防ぐことができるため、ガやカメムシ、コバネムシなどの被害を防ぐことができます。
また、植え付け前に土壌消毒を行ったり、薬剤処理を行っておくと根を食害する害虫のリスクを下げることができます。
葉や茎を食害する害虫にも薬剤が有効なケースがあるので、こだわりがないのであれば使用するとよいでしょう。
まとめ
サツマイモはほとんど放任でも、ある程度の収穫は期待できますが、大きく、出来るだけたくさん収穫したい場合は除草や病害虫予防が必要となります。特に、根を食害する害虫の被害に遭うと収穫量が大きく減ってしまうので、しっかり対策を取っておきましょう。