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水槽の中の小さな熱帯雨林。初心者も始められるパルダリウム作りのポイント4つ。

水槽に水草や魚を入れて楽しむアクアリウム、ガラスの容器に土や植物などを入れて楽しむテラリウムなど、透明な容器を使って自然環境を再現する「〇〇リウム」が人気を集めていますが、近年注目を集めているのが「パルダリウム」です。

パルダリウムは湿地や熱帯雨林の環境を水槽などの容器の中に再現するというものです。テラリウムとの区別はあいまいですが、テラリウムは魚や小動物の飼育をメインとしているのに対し、パルダリウムは植物の栽培をメインにしているといった違いがあります。

パルダリウムを作る際、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

土や石などは処理済みのものを使う

パルダリウムは、石や土で陸地と水場を設け、そこに植物などをおいて作るため、容器内の湿度が高くカビが発生しやすくなります。そのため、パルダリウムを作るときは容器の中にカビを持ち込まないようにすることが重要です。

カビの胞子は空気中や土の中などいたるところに存在しています。庭などに落ちている石、鉢植えに使った土、海辺で拾った流木などをそのまま使うと容器内にカビを持ち込むことになるので、使用を避けるか使用前に熱処理などを行わなくてはなりません。

自分で殺菌・消毒などすることは可能ですが、手間がかかったり処理が不完全だったりすることがあります。特に土の処理は個人では難しいので、市販されている熱処理済みの土などを使うとよいでしょう。

高湿度・日陰を好む植物を選ぶ

パルダリウムでは湿度が高く日当たりが悪い環境で植物を栽培するため、使用する植物もその環境に合ったものを選ぶ必要があります。

熱帯植物や水草、湿地の草、観葉植物などが適しているでしょう。

 

【例】

・シダ類

・苔類

・ヒューケラ

・ベゴニア

・サラセニア

・ハエトリグサ

石や木で土留する

パルダリウムでは土で作った陸地と水場の両方を作りますが、ただ土を敷いて水を入れるだけでは土が流れてしまいます。形が安定しないだけではなく、せっかく植えた植物が倒れるなどの原因になりますので、石や木を使ってしっかりと土留しておきましょう。

メンテナンス性を考えて配置

パルダリウムを長く続けるためには、植物の成長に合わせて剪定などの作業を行ったり、容器の壁面についた苔などを取ったりといったメンテナンスが必要となります。

そのため、石や木などを配置するときはメンテナンスをするときに邪魔にならないかをしっかり考えて設置場所を決めたり、簡単に動かせるように配慮しておく必要があります。

また、容器の置き場所にも注意が必要です。小さくて持ち運びできる重さであればあまり問題ありませんが、大型のパルダリウムの場合、高い位置に置くとメンテナンスが難しくなることがあります。一般的な水槽など、上部から手を入れてメンテナンスしなければならない容器を使う場合は特に注意が必要です。

まとめ

パルダリウムは水槽などの容器、土や石、植物があれば作ることができますが、使う材料や植物、配置の仕方などによっては失敗したりメンテナンス性が悪くなったりすることがあります。長期的に楽しむためにも、どのようなパルダリウムを作りたいかしっかり計画を立ててからチャレンジしましょう。

また、手軽に始めたいという方には基本的な道具や材料が一式そろったキットもおすすめです。

 

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