プロがオススメする、7月に植える野菜5選
本格的な夏を迎える7月は秋に収穫する野菜の種まきや苗の植え付けシーズンです。気温が高く水管理が難しい時期ですが、この時期からしっかり苗を作っておくことで秋の収穫を楽しむことができます。
今回は、7月の中旬以降に植える野菜を紹介します。
ササゲ
ササゲはアフリカを原産とする、角のように長細いサヤが特徴のマメ科の植物です。種まきは7月の中旬以降の気温が高い時期に行います。耐暑性が高く夏でもよく育ちますが寒さには弱いので時期が遅くならないよう注意が必要です。比較的やせた土地でもよく育ち、病気にも強いので育てやすいといえるでしょう。
サヤは若い頃は緑色をしていますが熟すと茶色く乾燥していきます。若撮りしたものはインゲン豆のようにさやごと食べられ、熟したものは中の豆を乾燥させて小豆のように使うことができます。長期保存可能なことも魅力です。
収穫は9月頃と早いため、ササゲ収穫後に秋植え野菜の栽培を始めることもできます。
ブロッコリー
ブロッコリーはもともと冷涼な気候を好む野菜ですが、耐暑性や耐寒性に優れているため冬、春、夏に種まきが可能です。
しかし、冬の栽培は寒さや雪などへの対策が必要になるため、家庭菜園では夏まきするのが一般的です。種まきは7月上旬ごろが適期ですが、苗は7月下旬の植え付けが適しています。株が小さいうちは暑さで枯れることも多いので、苗からの栽培が適しています。
極早生~晩生までさまざまな品種がありますが、夏植えするなら極早生や早生品種が適しています。
アブラナ科の野菜は害虫被害にあいやすいため、生育初期から防虫ネットなどを使って育てるとよいでしょう。
芽キャベツ
芽キャベツは小さなキャベツのような形をした芽球が茎にたくさん実る野菜で、7月下旬以降に種をまいて育てます。ブロッコリー同様、冷涼な環境を好む野菜なので株が小さいうちは気温が高すぎると枯れてしまったり生育が遅くなったりするため、苗の植え付けに適した8月中旬ごろまでは半日陰など直射日光が当たらない比較的涼しい場所で育てるとよいでしょう。
また、害虫被害にも遭いやすいので初期から防虫ネットを使用して育てることをおすすめします。
ゴボウ
ゴボウの中でも「短根種」と呼ばれる品種は春から夏にかけての長い期間種まきを行うことができます。短根種は収穫までの期間が2.5か月程度と比較的短く、掘り起こしやすいので家庭菜園に適しているだけではなく、深型プランターや麻袋などを使えばベランダで育てることもできます。肥沃な土を好むため、栽培期間は肥料を切らせないよう注意しましょう。
ニンジン
ニンジンは冷涼な環境を好みますが苗が小さいうちは高温に強いため、家庭菜園では主に7月に種をまき秋に収穫します。時期が遅くなると低温にあたってトウがたってしまうので遅くならないよう注意が必要です。
また、酸性土壌では生育が遅くなるので種をまく前に石灰などをまいて酸性度を調節しておきましょう。ミニ品種などであればプランター栽培も可能です。
まとめ
7月に植える野菜は秋ごろに収穫できる種類が多く、秋まき野菜までの「つなぎ」として育てることも可能です。ただし、元々は冷涼な環境を好む野菜なども多いので、温度管理や水管理などがやや難しいと感じるかもしれません。日除けや敷き藁などを使って直射日光が当たったり地温が上がり過ぎたりするのを防ぐとよいでしょう。