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玉ねぎのとう立ち(抽苔)の原因と対策について教えてください。

育てている玉ねぎが大きくなり、いよいよ収穫の時期が近づいてきた頃に起こるのが、花茎が伸びてしまう「とう立ち」です。

とうが立つと種子に栄養が奪われて玉の生育が悪くなるだけではなく、内部に硬い芯のようなものができて食味が悪くなります。

なぜ玉ねぎのとうが立ってしまうのでしょうか。その原因と対策、とうが立った時の対処法を紹介します。

とう立ちの原因と対策

とうが立つ原因は簡単にいうと「成長しすぎた苗が低温環境にさらされる」ことです。

例えば、植え付けをするときの苗が大きすぎたり、植え付けの時期が早すぎたりすると苗が早く成長してしまいます。また、元肥が多すぎる、肥料のバランスが偏っている、気温の高い日が続くといった条件でも苗が大きくなりすぎてしまいます。

とうが立つのを防ぐためには、気温が下がる時期までは株を大きくしすぎないことが重要となります。もっとも重要なのが「植え付け時期を守ること」です。早く植え付けるととう立ちだけではなく、分球や玉割れなどの原因にもなります。

また、植え付ける苗の選定も重要なポイントです。茎が太い苗はとう立ちしやすく、小さすぎると下にあたって枯れてしまう可能性がありますので、茎の太さが8mm前後の苗を選ぶとよいでしょう。

肥料は与えすぎても少なすぎてもよくありません。適切な量と追肥の時期を守りましょう。

さらに、収穫が遅れた場合もとう立ちが起こります。玉ねぎの葉が7~8割倒れたら収穫するとよいでしょう。

とうが立ったとき対処法

玉ねぎにとうが立ったが、玉がまだ小さく収穫に適さない場合は、ハサミなどを使ってとうだけを切り取ります。ある程度大きくなっている場合は収穫してしまうとよいでしょう。とうの先についている「ねぎぼうず」はてんぷらなどにして食べることができます。

また、収穫時期を逃してとうが立ってしまった場合は玉ねぎが硬くなっていますので、玉ではなく葉を食べるとよいでしょう。

とう立ちしにくい品種

玉ねぎには早生種・中生種・晩生種がありますが、植え付けから収穫までの期間が短い早生種は株が大きくなりにくいため、とう立ちしにくい傾向があります。とう立ちを防ぎたい場合は早生種を選んでみてはいかがでしょうか。

 

【早生種】

・アリオン

・貴錦

・浜笑

・濱の宝

・浜育

・ソニック

・絹てまり

まとめ

植え付け時期や苗選び、肥料などに注意していても、長引く残暑や暖冬などの気候条件によってとうが立つことは少なくありません。

とうが立ってしまったとしても、とうを取ってしまえば育てられるだけではなく、食味は落ちるものの食べられます。または、葉玉ねぎとして食べられるなどのケースも多いので、その時の状況に合わせて栽培と収穫を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

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