病気に強く、育てやすい。家庭菜園に最適なトマト、桃太郎の種類と特徴は?
代表的な夏野菜の一つであるトマトは、ミニ、中玉、大玉といった種類があるだけではなく、生食向き、加熱調理向き、高糖度などさまざまな特徴を持つ品種が存在します。
しかし、いざ育ててみると育てにくいと感じることも多く、大玉品種は特に育てにくいといわれています。
今回は、大玉トマトの中でも育てやすいといわれる品種「桃太郎」の種類や特徴をご紹介します。
桃太郎トマトとは
桃太郎トマトは1985年にタキイ種苗が発表した大玉トマトで、大玉トマトの中でも最も出荷量が多いことからスーパーなどに並べられている大玉トマトの多くが桃太郎であるといわれています。
20以上のシリーズ品種がありますが、ふっくらとした丸い形、強い甘みと程よい酸味、ゼリー部分が流れにくく果肉が軟化しにくいというのが桃太郎シリーズ全体の特徴です。
また、生育が旺盛なため草勢管理に手間がかかる反面、病気に強く水や肥料が不足気味になっても株が弱りにくいという特徴があるため、家庭菜園向きのトマトとして知られています。
種類と特徴
桃太郎には、葉かび病への耐性を持つ「CF種」や、青枯れ病、萎凋病に強い品種などがあるだけではなく、露地栽培向け、ハウス栽培向けなど、さまざまな作型に適した品種があります。今回は、家庭菜園向きの品種として、雨よけ栽培用品種と露地栽培品種をご紹介します。
【雨よけ栽培】
・桃太郎…桃太郎シリーズの元祖で、食味の良さが特徴。肥料と水が不足気味でもよく育つ。
・桃太郎8…青枯病、萎凋病に耐性があり食味がよい。果肉が多くかためで日持ちするのも特徴。
・桃太郎なつみ…葉かび病に耐性があり栽培後半まで株が疲れにくい。やや小ぶりで硬く日持ちがよい。 空洞果や窓あき果ができにくい。
・桃太郎ギフト…葉かび病や青枯病に耐性がある。草勢がややおとなしいため管理しやすく、肉厚で食味もよい。
・桃太郎サニー…葉かび病や青枯病に耐性があり、草勢がややおとなしい。収穫までの期間が短めで育てやすい。
・桃太郎ゴールド…体内に吸収されやすいといわれているシス型リコピンを多く含む橙黄色の品種。適度な歯触りのある果肉で、味はややあっさりしている。草勢はややおとなしく着果性に優れて育てやすい。
・桃太郎セレクト…葉かび病、青枯病、トマトモザイクウイルスなどに耐性があり、着果性もよい。食味と栽培性を兼ね備えた品種。
【露地栽培】
・桃太郎T93…花数が多く着果性もよい。青枯病などに耐性があり、草勢が安定しているため作りやすい。
・ホーム桃太郎…花数が多く着果性がよいうえ、草勢管理がしやすいため家庭菜園に向いている。甘きが強く酸味が少ない。プランター栽培も可能。
・ホーム桃太郎EX…葉かび病などの耐病性があり、着果性もよい家庭菜園向け品種。ホーム桃太郎よりも作りやすい。
まとめ
桃太郎にはさまざまな品種がありますが、全体的に食味が良く育てやすいため、家庭菜園に適しています。なかでも、ホーム桃太郎、桃太郎ゴールド、桃太郎T93、元祖・桃太郎は育てやすく、大玉トマトをはじめて育てる方にも最適です。