ドライフラワーにも!暑い季節も元気な千日紅(センニチコウ)の育て方。
気温が高く日差しが強い夏は乾燥や高温で花が枯れやすく、庭が寂しくなりやすい季節です。しかし、熱帯地域など気温が高い地域を原産とする花は夏の暑さに負けない品種が多く、強い日差しの中でも枯れずに庭を鮮やかに彩ってくれます。
中でも、乾燥に強く花もちの良い千日紅は初心者にも育てやすい夏の花です。
今回は、夏の暑さに負けない千日紅の育て方をご紹介します。
千日紅とは
千日紅は南アジアやアメリカ南部、南米など熱帯地域を原産とするヒユ科の植物です。さまざまな品種がありますが、茎の先に玉子型や球状の花をつけます。花の色は紅紫色やピンク、赤、白などで、カサカサと乾燥した手触りをしているのが特徴です。
耐寒性はありませんが暑さと乾燥には非常に強く、6月から10月頃まで長期間色あせずに咲き続けることから「1000日も咲き続ける」と信じられ、千日紅と名付けられました。
基本的には一年草ですが、やや耐寒性があるファイヤーワークスという品種は寒さ対策をすれば冬越しも可能です。
千日紅の育て方
寒さに弱い反面、暑さや乾燥に強く肥料もあまり必要ないため、放置気味に育ててもよく育ちます。地植えでも鉢植えでもよく育つので好みのスタイルで育ててください。
【土作り】
千日紅は栄養分がやや少なく水はけがよい土を好みます。市販の草花用培養土を使うか、赤玉土・腐葉土・ピートモスを配合した水はけのよい土を使うとよいでしょう。
また、元肥は多すぎると葉ばかり茂って花つきが悪くなりますのでカリ分の多い肥料を少量使う程度で問題ありません。
【種まき・植え付け】
千日紅は種からでも苗からでも育てることができます。発芽適温が20〜25度なので、種まきは気温が十分上がった五月が適期です。種が重ならないよう注意しながらセルトレイやポットにまき、5mm程度土をかぶせて軽くおさえます。発芽までは乾燥させないよう、毎日水を与えてください。直まきでも育てられますが、水分管理をしていないと発芽しないので注意が必要です。本葉が2~4枚になったら花壇などに植え付けましょう。
植え付けは5~8月が適しています。自分で苗を育てる場合も苗を購入して植え付ける場合も、日当たりと水はけのよい場所を選んで株間を20~30cmほどで植えつけます。横に広がって咲くので、鉢植えにするときは大きめの蜂がおすすめです。
植え付け時羽を傷めないよう注意しながら、苗の土と植える土の表面が同じくらいの高さになるように植えます。
【水やり・肥料】
発芽乾燥を防ぐため頻繁に水やりをする必要がありますが、発芽後はやや乾燥気味に育てます。地植えの場合、基本的に水やりは必要ありませんが、晴天が続き土がひどく乾燥している場合は気温が低い朝の時間帯に水やりをします。
鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷり与えてください。
肥料は与え過ぎると徒長の原因になるので、地植えでも鉢植えでも追肥はしません。ただし、花の井月が悪く元気がないと感じられる場合は薄めた液体肥料を与えてもよいでしょう。
【剪定・花がら摘み】
開花期に一度、茎全体を1/3~1/2ほどに切りそろえると後の花つきが良くなり長く楽しむことができます。
また、花がらはそのままにしておくと病害虫の原因になるので小まめにとるようにしましょう。
まとめ
千日紅は多湿にならないよう注意すれば簡単に育てられます。はじめて育てるのであれば苗からの栽培がおすすめです。
品種によってさまざまな色や香りを楽しめるだけではなく、ドライフラワーにも最適ですので、ぜひ育ててみてください。