鹿沼土と赤玉土の違いとは?酸性の特徴を活かした使用方法。
ガーデニングや家庭菜園などで使用する土には様々な種類があり、求める性質に合わせて複数の土を混ぜ合わせるなどして使います。
鹿沼土と赤玉土はいずれも火山灰からできた土で、多孔質・粒状という特徴から土の排水性をよくしたり保肥力を向上させたりするために使用されます。
今回は鹿沼土と赤玉土の違いと、活用方法をご紹介します。
鹿沼土と赤玉土の違い
沼土と赤玉土はどちらも火山灰からできた多孔質の土で、関東ローム層から掘り出された後、乾燥させたり砕いたりして粒状にしています。
鹿沼土と赤玉土の違いは、まず見た目です。赤玉土は名前の通り赤みがかった色をしていますが、鹿沼土は黄色っぽい色をしています。
性質はどちらも通気性、排水性、保水性、保肥性が優れているという点が共通しており、鹿沼土の方が赤玉土よりも通気性がやや優れている一方、保肥性は赤玉土の方が優れているといった違いがあります。鹿沼土は赤玉土よりも潰れにくく通気性の良さなどが長持ちしやすいといわれています。
また、鹿沼土と赤玉土の最大の違いは、赤玉土が弱酸性であるのに対し、鹿沼土は酸性であるという点です。
そのため、酸性土壌を好む植物を育てる場合は赤玉土ではなく鹿沼土を使ったり、赤玉土と併用するときは鹿沼土を多めに配合したりします。
鹿沼土の使用方法
一般的に植物は弱酸性の土壌を好みますが、日本の土は酸性度がやや高めなことが多く、野草や日本に自生している植物などのなかには酸性土壌を好む植物も存在します。
代表的なものとしては、ツツジやサツキ、シャクナゲ、ブルーベリーなどがあります。また、サツマイモや生姜も酸性の土を好みます。これらの植物や野菜を育てるときは鹿沼土を混ぜて土づくりをするとよいでしょう。
また、アジサイは土の酸性度で色が変わり、酸性土壌では青い花が咲くといわれています。実際は、品種が持つ本来の色、土の水分量、肥料に含まれる栄養分など複数の要素によって色が変わるため、酸性度だけで色が決まるわけではありませんが、青系のアジサイを咲かせたいという場合は鹿沼土を使ってみてもよいでしょう。
鹿沼土は栄養分をほとんど含んでいないため、使用するときは腐葉土やバーミキュライトなどと混ぜて使います。
酸性土壌を好む植物を育てる場合は、鹿沼土6:腐葉土3:バーミキュライト1というように鹿沼土をメインに使います。
また、赤玉土や市販の観葉植物用培養土をメインに鹿沼土を全体の2割程度混ぜると酸性度はそれほど高くならないため、弱酸性の土を好む植物や多肉植物など幅広い植物に利用できます。
まとめ
鹿沼土には細粒、小粒、中粒、大粒といった種類があります。粒が大きいほど水はけがよく、小さいほど水持ちがよくなりますので、作りたい土の状態に合わせて使い分けてください。
また、鹿沼土は酸性度が高いため素手で扱うと手が荒れることがあります。土を混ぜるときなどはゴム手袋などをつけた状態で扱うとよいでしょう。