春蒔きにおすすめ!スナップえんどうなどの豆類の種まきについて教えてください。
気温が高くなり野菜の植え付けや種まきを始める春は、スナップエンドウや枝豆、インゲンなど豆類の種まきに最適なシーズンです。
豆類は肥料分の少ないやせ地でも育ち、栽培の手間が少ないだけではなく美しい花を咲かせることから、園芸初心者はもちろん上級者にも人気がある作物です。
しかし、種をまいたのに芽が出ないということも多く、初心者は特に種まきで失敗してしまうことが多いようです。
今回は、豆類の種まきについてご紹介します。
水に浸さずにまく
豆類の種は花の種などとは違い、乾燥させた豆の形をしています。皺だらけで硬く、食卓などで見かける豆とは違うため「このまままいても発芽しないのではないか」という気がするかもしれません。
しかし、発芽率をよくするために豆の種を水につけることは避けてください。
豆の種は栄養豊富なため、水に付けるとカビが生えやすくなるだけではなく、種が窒息したり、種が腐ったりすることがあります。
特に、枝豆やインゲンはカビが生えやすいので水に浸さずにまきましょう。
水をやりすぎない
一般的な草花の種は、種の乾燥を防ぐため発芽まで毎日水を与えますが、豆類の種は水分が多い環境ではカビたり腐ったりしやすいため、水を与えすぎないよう注意が必要です。
種をまく前に土に水分をしっかり含ませておき、種をまいた後は土の表面が乾かない程度に水を与えましょう。
鳥害に気を付ける
豆の種をまいて芽が出ない原因として意外に多いのが、鳥による食害です。土をかぶせていても鳥は豆の種を探し出して食べてしまいますので、種まきの際は鳥害対策を行う必要があります。
畑やプランターに直播する場合は、鳥よけを設置したりトンネルがけなどをすることで鳥を防ぎます。
鳥対策は発芽までの期間だけではなく、子葉の期間も続けて行いましょう。豆を付けた状態で芽が出てくる枝豆などは、発芽後も鳥に狙われる可能性があります。
また、直播するのではなくポットを使って安全な場所で育て、本葉が3枚くらいになったら畑やプランターに植え付けるという方法もあります。
春蒔きなら「つるなし種」がおすすめ
インゲンやスナップエンドウなどの豆類は、つるを伸ばして大きく成長する「つるあり種」と、つるがなくてコンパクトに育てやすい「つるなし種」があります。
つるあり種は株が大きく育つ分収穫量が多くなりますが、種まきから収穫までにかかる期間が長いほか、つるを誘引するための支柱とネットが必要となります。
つるなし種は収穫量はつるあり種より少ないものの、コンパクトに育てられるため家庭菜園やベランダ菜園などに適しており、ネットも不要なので資材も少なくて済みます。収穫までの期間がつるあり種よりも短く、初心者でも気軽に育てられます。
種まきの時期から気温が徐々に上がり、夏になってから収穫を迎える春まきの豆は、生育が旺盛になりすぎてつるばかり伸びてしまったり葉が茂って風通しが悪くなったりしやすいため、大きく育つつるあり種よりも、コンパクトに育てられるつるなし種がおすすめです。
まとめ
豆類は肥料をあまり必要とせず、発芽後は摘芯や整枝が必要なくらいでほとんど手間がかかりません。品種によって適した環境や収穫までの期間、管理方法は少し異なりますが、種まきの方法や注意点は基本的に同じですので、好みの豆を選んで育ててみてはいかがでしょうか。