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つるボケを防ぎ、大きいイモが収穫できる。サツマイモのつる返しとは?

栄養の少ない土でもよく育つサツマイモは、おやつからおかずまでさまざまな方法で楽しめる人気の野菜です。植え付けた後はほとんど放任でよいため、手間をかけずに収穫を楽しめますが、「つる返し」だけはする必要がある、しておいた方がよいといわれています。

サツマイモのつる返しとはどのような効果があり、どのような方法で行えばよいのでしょうか。

つる返しの効果

サツマイモの苗を植え付けて1か月から2か月ほど経つと、つるが伸びて畝からはみ出してしまうことがあります。

サツマイモのつるは土に触れていると「不定根」と呼ばれる根を生やし、不定根をそのまま放置していると小さな芋がつきます。

不定根を育てると収穫量が増えるように感じられますが、不定根の芋は栄養がいきわたらないためあまり大きくなりません。数が増えると栄養が分散するため、株元の芋にも栄養がまわらなくなります。

また、不定根ができるとつるがさらに長く伸びようとするため、葉やつるだけがしげる「つるボケ」の状態になります。

つるボケを起こすと栄養はさらに分散してしまい、芋を大きく育てることができません。

 

つる返しを行うと不定根が伸びたり成長したりすることが防げるため、つるボケ防止になるだけではなく、株元に栄養を集中させられ、大きな芋を収穫できるようになります。

つる返しのやり方

つる返しはつるが畝の外に飛び出して地面につくようになったら行います。収穫までつるは伸び続けるため、一度ではなく何度か行う必要があるでしょう。

また、品種によってはつるがあまり伸びない、不定根が出ないものもあります。その場合はつる返しを行う必要はありません。

 

1:伸びたつるを土から引きはがし、不定根を切る

2:つる、葉が裏返しになる状態で畝の上に乗せる

 

手順は簡単ですが、つるが長く伸び不定根が多く生えていると作業の負担が大きくなります。つるの状態を小まめにチェックし、ある程度伸びたら適宜実施するとよいでしょう。

サツマイモのつるは切らない

つる返しの負担を減らすためにつるを切ればよいのではないかと思うかもしれませんが、サツマイモは葉が光合成してデンプンを作り、そのデンプンが根にたまって大きくなる植物です。葉やつるを切ってしまうと芋が大きく育たなくなるので、剪定は行わず伸び伸びと育てましょう。

まとめ

つる返しは、品種によっては行う必要がありませんが、一般的にはサツマイモを栽培する上では欠かすことができない作業です。つるボケを防ぎ大きな芋を収穫するためにも、伸びたつるは放置せずつる返しを行いましょう。

また、つる返しの際は株を傷めたり、伸びたつるを切らないよう注意してください。

 

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