家で手軽に収穫できる初心者におすすめの柑橘類の育て方を教えてください。
虫や鳥の被害に遭いにくく、手入れが簡単で花も実も楽しめる柑橘類は、地植えでも鉢植えでも育てられることから庭木の定番として親しまれています。
世界中で様々な品種が作られ、その土地の気候に合った品種を選べば放置気味でも収穫まで繋げることができるため、園芸初心者や初めて果樹を育てる人におすすめです。
今回は、柑橘類の基本的な育て方と、初心者向けの柑橘類を紹介します。
柑橘類の基本的な育て方
柑橘類は品種によって植え付けや収穫の時期、生育に適した温度が異なりますが、育て方はどの品種でも基本的に同じです。種から育てることもできますが、種から育てると収穫まで数年かかってしまいますので苗からの栽培がおすすめです。
【植え付け】
柑橘類は日当たりと水はけがよく温暖な場所を好みます。耐寒性は品種によって異なりますが、冬の最低気温が-2℃を下回る地域の場合は鉢植えにして寒さよけをできるようにしておくとよいでしょう。
柑橘類の植え付け時期は2月から4月上旬ごろです。枝葉が充実した名を選びましょう。植え付け前に根の部分を水に浸しておき、根を広げるように植え付けると葉が張りやすく生育が良くなります。盛り土をした上に根をかぶせるように植えると水はけがよくなります。
選んで植えつけます。接ぎ木苗の場合、継ぎ目の部分が埋まらないよう植えつけましょう。
【水やりと肥料】
鉢植えの場合、土の表面が乾いたら底からあふれるくらいたっぷりと水を与えてます。花芽が付いてから実が付くまでの時期は水切れを起こさないよう、特に注意してください。地植えの場合は夏場に何日も晴れの日が続いた場合を除いて必要ありません。
肥料は、2月から3月ごろの新芽が出る前、6月ごろの開花直後、9月から10月の実がつき始めたころの年三回ですが、収穫期のあとにもう一度施肥してもよいでしょう。
【剪定】
剪定は2月下旬から3月頃の新芽が出る前の時期に行います。
まず、広がり過ぎた枝を切って樹形を整え、次に枝葉が軽く触れあう程度の込み具合になるよう、古い枝を中心に付け根から切って間引いていきます。
最後に、30センチ以上ある長い枝の先を少し切り詰めてください。
【摘果】
実がつき始める8月頃に、小さい実や傷のある実を摘み取ります。たくさん実をつけすぎると翌年の収穫量が極端に減ってしまうので注意しましょう。
初心者向きの柑橘類
温州ミカンやレモンのほか、ゆず、キンカン、ダイダイも初心者向きの柑橘類です。ゆずは他の柑橘類に比べて耐寒性があるため寒い地域でも育てやすく、ダイダイは樹勢が強いため少し日当たりの悪い場所でもよく育ちます。キンカンは果実も木も小さいためコンパクトに育てやすく鉢植えに向いています。
まとめ
柑橘類は環境さえ合えばほとんど放置していても実がつくため、初心者でも手軽に育てて収穫を楽しむことができます。鉢植えの場合は水切れを起こさないよう管理する手間がかかりますが、地植えであれば剪定と摘果以外の作業はありません。
味の好みや用途、環境に合わせた品種を選んで、栽培してみてはいかがでしょうか。