冬季の剪定が花付きや実付きを左右する?!梅や桜の木の剪定方法とは?
樹木の選定に適した時期は種類によって異なりますが、気温が低くなる冬は多くの木が休眠期に入るため、剪定による負担が少ない時期として知られています。
また、梅や桜などは冬に剪定を行うことで樹木全体に日光が当たり多くの花芽をつけることができるため、冬の剪定は花付きや実付きを左右するといわれています。
冬の剪定
多くの木が休眠期に入る冬は剪定に最適な時期といわれており、ほかのシーズンよりも強めの剪定ができるともいわれています。
秋になると葉をおとす落葉樹は11月から3月ごろまで休眠するため、この時期の剪定が適しています。
ただし、花が枯れた後すぐに翌年の花芽をつけるアジサイや、冬につぼみをつけるツバキやサザンカなどは冬に剪定を行うと花芽やつぼみを切り落としてしまい花が咲かなくなってしまいますので、全ての樹種が冬に剪定するとよいというわけではありません。
また、常緑樹は種類によって剪定に適した時期が異なります。冬の剪定が合う常緑樹もありますが、ツツジやサツキのように花期が終わったらすぐに次の花芽をつける木の場合は冬に剪定すると花が咲かなくなってしまいます。剪定する場合は飛び出した枝葉を切って樹形を整える程度の控えめな剪定にしておくとよいでしょう。
【冬の剪定に適した木】
桜、梅、ハナミズキ、キンモクセイ、萩、サルスベリ、ヤマボウシ、ゴールドクレスト(コニファー類)、モミジ、ムクゲなど
【冬の剪定に適さない木】
アジサイ、カシ、クスノキ、ツバキ、シイ、ツツジ、サツキ、サザンカ、ジンチョウゲ、ミモザなど
梅の剪定方法
梅は植えてからどのくらいの期間がたっているかによって剪定の方法が変わります。
1年目の梅は9月から11月の間に地面から30cm〜60cmの高さに幹をカッとします。
2年目は12月から1月ごろに 幹から3本の枝だけを残して剪定を行います。さらに、残した枝からは伸びた枝が3本ほどになるように、他の枝は切り落とし、残した枝も、1/3くらいの長さにカットします。
3年目以降12月から1月に、交差した枝や伸びすぎている枝などをカットして形を整えるために剪定を行います。
桜の剪定方法
桜は病気に弱く、剪定の時期を間違えたり剪定のやり方が悪いと枯れることがあります。剪定にあまり強くないため、剪定に適した時期であっても太い枝を切るのは避け、細い枝を切って日当たりと風通しを良くする「透かし剪定」程度にとどめておきましょう。
桜の剪定に適した時期は桜の葉が落ち切った11月から12月上旬までです。これ以降の時期は寒さで抵抗力が落ちて病気にかかりやすいため、剪定は控えてください。
剪定をするときは枝が分岐している根元からカットします。断面がまっすぐになるよう注意しましょう。
「交差枝」「ひこばえ」「胴吹き枝」などの不要枝を剪定してください。
まとめ
冬は樹木の剪定に適した時期といわれていますが、どの種類でも剪定してよいというわけではなく、花芽や蕾のつく時期、成長サイクルによっては剪定に適さないこともあります。
また、咲く時期や見た目が似ている梅と桜ですが、成長が早く剪定にも強い梅に対し、桜は繊細で病気に弱く剪定が原因で枯れることがあるといった違いがあります。冬の剪定は樹種に合った方法で行うようにしましょう。